武勇伝(大げさなエピソード)
トラックに乗り始めた駆け出しの頃の話です。
(もうずっと前の時効成立の話ですので、、)
かなり滅茶苦茶なことをやっていました。
過積載、速度超過は当たり前(ごめんなさい。)、
昼間に通常の市内便をやってから、
夕方から東京方面へ走って、
2~3時間の睡眠で、翌日は普通に勤務なんてざらでした。
今思うと、
事故を起こさなくて本当に良かったと思う半面、怖くなります。
ある日、冬の夜中に4tトラックで山道を走っていました。
路面には薄っすら雪が積もっていました。
スタッドレスタイヤなんて当然つけていません。
どこかでチェーンを装着したほうがいいかな、
と思いながらもそのまま走行していました。
(気づいたらすぐしなさい)
ところが、
雪は大したことはなかったのですが、
路面が凍結していたのです。
坂道でタイヤがスリップしてしまい、
とうとう前に進めなくなってしまいました。
それどころか、後退し始めてしまいました。
ビビりました。
崖へそのまま転落する寸前で止まってくれました。
危険だが、ここでチェーンをつけるしかないと思いました。
恐る恐るトラックを降りると、
道路はツルツルで歩くのも大変なくらいです。
せめてタイヤの接地面だけでも氷を溶かさないと、
トラックが再び滑り出す危険もあります。
チェーン装着の作業も出来ません。
しかし水の用意もありません。
困った私は最終手段で、おしっこをかけて氷を溶かしました。
(お食事中の方、申し訳ありません。)
結局は、無事チェーンを付けて、
この窮地を脱することが出来たのですが、
この最中、私は頭の中であることをずっと思っていました。
「このことを、帰ってから仲間のみんなに話したら面白いぞ~」
「人生は内から見ると悲劇だが、外から見れば喜劇だ。」
チャップリン
「苦は人間の特権である。これが出来ぬとなると、
人間は自分の特権を棄てるということになる。
鈴木大拙
「苦難は幸福に入る狭い門である。」
丸山敏雄
失敗も
悩んだことも
苦しみも
後で思へば
武勇伝なり(オリエンタルラジオみたいな)
くれぐれも、
今では、しっかりとした運行管理体制をとっております。
安心してご用命ください。