「笹谷史子先生」
今では自分でも信じられないことですが、
小学生に入ったころの私はとても引っ込み思案の子供でした。
授業中に「ハイ」と手をあげることなんてとてもできない子でした。
それが、1年生も終わるころには、
そこそこ勉強もできて(誰も知らないと思っての自画自賛)
学級委員長もやるような子になりました。
何がきっかけで、そうなったのかは自分でもわかりません。
しかし、母に言わせると、
笹谷先生のおかげだとよく言っていました。
ひとつだけ思い当たることがあります。
私はトマトが嫌いで、給食に出たトマトが食べれませんでした。
先生に、「残しても良いですか」と聞きました。
先生は、「食べれないならしょうがないね。でも一口だけ食べなさい」
と仰いました。
ダメもとで聞いたのに、
一口食べれば残してもいいならラッキーと思いました。
(当時から悪知恵ははたらいたようです。)
一口食べたら、意外や意外、全部食べることが出来ました。
まずくありませんでした。
きっと、同じようなことがたくさんあったのではないかと想像します。
なにかやるときに一歩が踏み出せない私に、
まずやってみるということを教えてくれたのではないかと思うのです。
2年生が終わると担任の先生が変わることになりました。
私は、先生に何かお礼がしたいと思ったようです。
(自発的に思うわけがないので、おそらく母に刷り込まれたのではないかと推察します。)
食べ終わった桃の種をきれいにして、その上にニスを塗って、
チェーンをつけた手作りのネックレスを作りました。
先生にプレゼントしました。
(小学2年生男子がやることではない。さすがけいきち君)
その後、授業参観で母が笹谷先生にお会いしたら、
そのネックレスをしていたとのことでした。
教訓:「まず一口食え!」
PS.大学剣道部のコンパの席上で、先輩に何か芸をしろと強要されたものです。こういう時にもじもじしている奴はみっともないです。
「まず立て!」