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ちんぷく まんぷく あっぺらこの きんぴらこ


こんやは  うれしや  ともだちだ
こんやは  たのしや  ともだちだ
うたえ  うたえ  あのうたを
そらから  きこえた  あのうたを

このフレーズがふっと頭に浮かんだ。
ピン!とくる方いらっしゃいますか?

絵本です
長谷川摂子さん作で降矢奈々さん絵の、
めっきらもっきら  どおん  どん

とってもリズムが良くてとても読みやすい本です。

ある日
主人公のかんたは遊ぶ友だちが誰もいなくて、お宮まで来ました。それでもだーれもいなくて。
悔しくなって歌ったんです。

おおごえで、めちゃくちゃの  うたを。

♪ちんぷく  まんぷく
  あっぺらこの  きんぴらこ
  じょんがら  ぴこたこ
  めっきらもっきら  どおんどん♪

福音館書店 「めっきらもっきら  どおんどん」より抜粋

そしたら不思議な世界にはいっちゃって、
へんてこりんな3人組に出逢います。


真っ赤な顔と髪の毛の"しっかかもっかか"とは、モモンガーごっこをして遊びます。

うまい  とべるぞ  ももんがー
ふろしき  はたはた  ももんがー


七福神の福禄寿のような出で立ちで、風呂敷の中にお宝を沢山持ったのは、その名も"おたからまんちん"。かんたが持っていたビールの王冠とお宝を交換します。

ほら  のぞいでごらん
うみが  みえるよ

きれいな水晶玉の中に見える海を覗く、
かんたの顔がキラキラしているんです⟡.·


法被姿の、長い手足と狐の顔をもった"もんもんびゃっこ"は縄跳びの名人。

やまを  けとばせ  ぴょーんぴょん
つきを  ひっかけろ  ぴょーんぴょん

きゃあきゃあ笑って135回も跳んだ2人!



それからみんなでたくさん遊んで、歌います。
かんたの歌った、あのめちゃくちゃな歌を!
ちんぷくまんぷく~♪

今度はお餅のなる木を見つけて食べて。お腹も満腹になると、へんてこりんな3人組は眠ってしまいました。

そうすると、かんたはだんだん寂しくなってきて…
ついに言ってしまったんです。
「おかあ………」


………
それから元の世界に戻ってしまったかんたは、何度も神社に行くけれど、へんてこりんな3人組には会えません。あの歌を歌えば会えるかな、と思うけれど、もう忘れてしまってどうしても思い出せません。

────きみなら おもいだせるかな?


と、ここで終わるんです。

そんな言葉で終わったら、子どもたちの次の行動は分かりますよね!
そう!
嬉しそうに、大きな声で歌うんです♪

またその笑顔が可愛いんです♡

ほんとうにリズムが良くて、楽しくて、覚えやすい。久しぶりに読んでもすぐにこの絵本の世界に入ることが出来ました。

で、ついさっき、お風呂の中でふっと浮かんだので全部暗記してるかな?と思ってひとりでごにょごにょ言ってみたら…言えるんです!

そうですね〜何十回読んだのでしょう。
上の子(現在23歳)がたぶん幼稚園の時に購入して、今も小学校のボランティアで読み聞かせに使っているので、おそらく100回は超えてるなぁ、なんて思います。笑

ところどころ、本を縦にする場面もあって。
その"間"がまたいいんですよね。
違う空間を感じさせてくれるんです。


つい先日
「今日の本はコレ」
と言ってバッグからこの絵本を出すと、わぁぁぁぁ!と言う声と一緒に、子どもたちの目がキラキラしました。
小学1年生の教室での出来事です。

かんたの歌っためちゃくちゃな歌は、不思議な世界への切符。そして、そこから帰ってくるための言葉は…?


とにかく楽しい絵本ですよ。
今は国語の教科書にも出てくるみたいです。

大好きな絵本の紹介でした♡





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