Kindleなき世界を君たちはどう生きるか
どこかへ外出するとき、ショルダーバッグに必ず入れるものがある。それは……夢、と言いたいところだが、現実には財布・スマホ・Kindleだ。
財布を無くすと大変なことになるのは説明不要で、スマホも「スマホを落としただけなのに」状態と化すので、もしバッグから見つからなければポーカーフェイスな小生でも滝のような汗が顔に滲み出るだろう。
そして、Kindle。言わずと知れたAmazonの電子書籍リーダーだ。「先生」という敬称を付けても良いくらい、今の小生にとっては欠かすことのできぬ存在で、愛用端末はPaperwhite(2021)。
今から遡ること7年前、購入のきっかけは忘却の彼方だが、我が家にKindleがポチッとやってきた。スマホでもアプリを使えばKindleを使用できるものの、読書に特化した機能(電子インク、ハイライト機能など)やブルーライトがカットされた画面はKindle端末でないと味わうことが出来ず、特に読書灯なしで本を楽しめるのは電子書籍リーダーがもたらした"革命"だろう。
秒単位で捻出された時間に本を読む"ギグ読書"だってKindleならお手の物だ。読書スタイルには自分なりのポリシーがあり、小説は未だ紙媒体でしか読まないが、それ以外の本はほぼKindleでGetしており、一時期はunlimitedも駆使して"Kindle漬け"の日々を過ごしていた。
昨年夏、なんとなくタイミングが合って、Kindleを新調することとした。初めてのKindleは購入から6年経っても一向に壊れる気配がなかったものの、「もうそろそろ容態悪化も近いのではないか」という極めて失敬な推論の下で、6年間寝食を共にしたKindleが無情にも粛正されていった。
こうして三顧の礼で迎え入れた新Kindleだが、ななななんと突然背景が黒くなってしまい、たった1年1か月で深い眠りについてしまった。意味なく粛正された旧Kindleの怨霊なのだろうか。しかもサポート期間を1か月超過してしまったので、タチが悪く、新しく買い換えるしか選択肢がない。
バージョンアップした機種へ買い換えるならまだしも、Paperwhiteは2021年版が最新だし、上位機種のOasisなんてさらに前の2019年が最新版だ。Paperwhiteの旨味を知った以上は今更ダウングレードできず、事実上同じ機種を買うことになり、そうなると「吉野家だと○○個の牛丼食べられる説」との比較衡量に悩まなければならない。
さぁ、どうしよう。
読みかけの本は、小説以外ほぼKindleに収まっているものの、まだ読破していない紙媒体の本たちがたくさんいるので、しばらくはこれらの活字に埋もれながら我慢してみようか。でもギグ読書ができなくなるし、旅先で読書灯を灯せない夜は何して過ごせば良いことやら。
試しに一週間頑張ってみて、禁断症状が出始めたらポチッとしてみよう。