「ほんとのママはゴールドマリー」自己推薦書~プロレスウイルス第一波
これは2021年岩崎書店から発刊された絵童話「ほんとのママはゴールドマリー」の制作日記です。
プロレスウイルス第一波「わたしはプロレスがすきだ」
わたしは、中一のときからプロレスファンなんです。
TVでみたプロレスのハルクホーガンにしびれて、黄色いパンツで「いちば〜ん!」と人差し指を高くあげた写真のステッカーを、部活の譜面入れ(当時ブラスバンド部。クラリネット担当)にはっていたのです。
中一の時、ガチでいじめられっ子の王道話で恐縮ですが、靴とか制服とか隠されてて当たり前、トイレの個室入ると上からホースで水かけられる毎日だったので、プロレス見て強くなるみたいなのがあったと思います。
一人のいじめっ子さんだけに執着されていたのですが、彼女は、部活には追っかけてこなかったのです。肺活量あげるための階段10往復とか厳しい指導もあったけど、普通の子になれるのが楽しかったのです。
ある休みの日に稲毛のマリンピアという、今あるのかわかんないですが、地元スーパーみたいなとこに、「藤波辰巳(今は藤波辰爾)が来る!」と知って、部活の先輩(女子)とふたりで、行きました。
「サインしてもらおう」と色紙まで買っていったのですが、「マリンピア」とはんこがある色紙を現場で買わないとサインをしてもらえないという事実に、
世の中はこうなっているのだと知りました。
サインしてもらった後、ガシっという藤波の握手の感触は今でも忘れません。
当時、「プロレスファンの女子」という存在は、隠すべき存在。今は可愛い「プ女子」というのがいるのかもれませんが、なぜか顔面偏差値低めだったり、 BMI値高めの感じがプロレス番組に映る女子に多かった気がして、わたしももれなくそれですし、さらに、いじめられっ子だから、クラスで知られたら大変な事態です。
にもかかわらず、翌日に
「藤井さ。昨日、マリンピアにいなかった?」
と、しゃべったことない男子に言われ、終わった。。と思ったものでした。
それからも、プロレスファンを、静かに波のように続けてまいりました。
武道館で藤波の出待ちをしたときには、ワンボックスカーを運転するパートナーの女性、それに乗り込む藤波。後ろにはこどもたち。を見た時「ああ。家族いるんじゃん。そして、これがしあわせかぞくだ」となぜか落胆より感動し、
闘魂三銃士いるんじゃないかとテレ朝の闘魂ショップをうろつき、よしもとの劇場勤務のときには、みちのくプロレスナイトという謎のイベントをたちあげて、スペルデルフィンと接触。
るるぶの契約編集者になったときには、昼飯を食べずに、渋谷にあった「シルバーベルドリーム」という北斗の店に「健介くるんじゃね?」と古着をみるふりをしにいき、、
さらには、
「そうだ!桜庭と結婚しよう!」
と高田道場に侵入。
道場のマットで、桜庭のストレッチを、エアロバイク漕ぎながらガン見してたら、幼い男子を連れた、お腹の大きな女性がマットにあがり、幼子と遊ぶ桜庭。。。
「家族いるんかい!!」
いや、もう桜庭じゃなくていいや、プロレスラーならだれでも友達から、、
もう人生迷子です。
迷子になるほどプロレスが好きなのです。