浅川 恵司 / 旅行研究家

今まで「日帰り旅行」から「宇宙旅行」までさまざまな旅をプロデュースしてきました。これからは、旅のあり方、楽しみ方を提案していきます。特別な惑星「地球」に生まれた幸せを楽しむために。 (旅行ベンチャー会社 元社長)

浅川 恵司 / 旅行研究家

今まで「日帰り旅行」から「宇宙旅行」までさまざまな旅をプロデュースしてきました。これからは、旅のあり方、楽しみ方を提案していきます。特別な惑星「地球」に生まれた幸せを楽しむために。 (旅行ベンチャー会社 元社長)

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惑星「地球」の旅 はじめに

 人類の宇宙への進出が少しずつ確実に拡大している。民間人が宇宙にいく事業も始まりつつあるが、私は十数年に渡り最前線でその販売やマーケティングを日本で進めてきた。  この旅行の背景には、宇宙は「特別なところ」という現代人共通の憧れがある。それは全く否定しようがないが、日本の著名な女性宇宙飛行士がこの言葉をこう言い直したことが忘れられなかった。  ご本人の言葉をその著書から直接引用しよう。  「私は、宇宙から地球に戻ったときに、そよ風、緑の香り、土の感触、すべてが美しく愛おし

    • NO39. 「あるくみる・かんがえる」 日本の入国税は0円

       今週、一般財団法人の運輸経済研究所が主催する「オーバーツーリズムの現状と今後」というフォーラムに参加した。  登壇者は、関西大学教授、観光庁部長、北海道美瑛町長、シンクタンク研究員とバランスが取れた専門家が揃い、タイトル通りの内容が真摯に議論された会であった。出席し率直に感じたことを記しておきたい。  ここ暫く「オーバーツーリズム」という言葉が流行り言葉になっている。この一言で問題を共有できる便利さはあるが、あまり頻繁に使いたいとは思わない。  安易に分かった気になら

      • NO38. 「あるくみる・かんがえる」旅行者として被災対策してますか?

         京都大学の鎌田浩毅名誉教授が執筆した「M9地震に備えよ」という本を読んだ。  これは日本を襲う地震の最新予測や分析がなされ、差し迫る危機を語る啓蒙書だ。  本に出てくる2つの巨大地震の概略を簡潔にまとめてみた。  報道で多くの人がご存知の通り、この2つは別々のもので、政府の地震調査委員会がどちらも「今後30年以内に70%の確率で起こる」と発表している。  同書では同じく「30年以内」を基準とした他のリスクが比較のため紹介されていて興味深い。  これを見ると大地震の可

        • NO37.「あるくみる・かんがえる」訪日外国人の2重価格について

           昨今、訪日外国人の「オーバーツーリズム」や2重価格についての話題がよく出てくる。  まず、ありがたくも日本を選んで来てくださったお客様に対し「オーバー」などという言葉で表すことはあまりいただけない。  以前のブログでも書いたが、「オーバー」ではなく、特定のところに集中する「アンバランス」がより適切な表現でその対処に知恵を絞っていくべきだと感じる。    さて、外国人旅行者の取扱いは言語対応など手間もかかるので、施設入場料やレストランの価格などについて、外国人はより高い2

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          NO36.「あるくみるさがす」24年夏、涼を求めた旅の結論は?

           「暑いですねー。」という挨拶言葉はここ数年自分からはあまり言わなくなった。夏は暑いのが当たり前だからだ。当たり前のことは言うな、というのが本音である。  これからも毎年暑い夏が続くと思われるので、夏の涼を求める旅はますます重要なものになる。  このブログは、自分の心が安らぐ地は地球上で一体どこかを探す記録のようなもので、それ以外の目的で公開しているものではない。  以下の涼を求めたこの夏の旅で感じ発見したことを残しておきたい。   6月下旬:東北海道 7月中旬:尾瀬、

          NO36.「あるくみるさがす」24年夏、涼を求めた旅の結論は?

          NO35.「あるくみる・かんがえる」もしも北海道が外国に奪われたら・・・

           6月下旬に札幌で現役時代に務めた企業の同期会があった。  懐かしい一夜を過ごし札幌で1泊したのち、旅仲間の同期一人と列車で釧路に移動。そこからレンタカーで根室、納沙布岬、知床半島など初めて東北海道を4泊5日で廻った。快晴が続き充実した周遊旅行を楽しめたが、いくつかの発見もあった。  「行かないとわからないこと」、「行ってみて改めて考えること」に出会えるのが旅の魅力だ。  この旅で感じたことをここにメモしておく。  広大な大地を走り過ぎながら感じたことは、まず何と言っても

          NO35.「あるくみる・かんがえる」もしも北海道が外国に奪われたら・・・

          NO34.「あるくみる・かんがえる」富士山は"オーバーツーリズム"と言うより"アンバランスツーリズム"

           いい天気だったので久しぶりに富士山ハイクに行った。  今回は一度行きたかった北口本宮富士浅間神社からスタートする江戸時代からの伝統の登山ルート、吉田口登山道、ここを1号目から歩いた。富士山の4つの登山道のうち最も多くの人が登るルートでもあるが、ほとんどの人が5合目から登り始め、1合目から歩く人はとても少ない。  私は、低山ハイカーなので高い山には行かない。富士山の裾野や見晴らしのいい所から景色を楽しみながら歩くのが好きだ。  今回のおおまかなコースは以下の通りだった。

          NO34.「あるくみる・かんがえる」富士山は"オーバーツーリズム"と言うより"アンバランスツーリズム"

          NO33.「あるくみるさがす」クアラで世界2番目に高い新ビルに出会った。(2024年5月上旬)

           東南アジアの主要な都市はほとんど廻ったがマレーシアのクアラルンプールだけはまだだった。    私の旅は「自らが心やすらぐ場所を探す旅」。  この街はほぼ想像していた通りのところだったが、わずか4泊程度で行った所の何がわかるのだろう。例えば東京に4泊してどれほど日本や東京のこと、その文化や日本人のことを理解できるかを考えてみると分かりやすい。   だから旅の前後に学ぶことがより重要になるのだが。    それでも現地に足を運び感じ取った直観や発見は大事にしたい。それが旅行の楽し

          NO33.「あるくみるさがす」クアラで世界2番目に高い新ビルに出会った。(2024年5月上旬)

          NO32.「あるくみる・かんがえる」城巡りでボランティアガイドさん初体験 (2024年4月)

           現在、全国で12のお城にしか天守が残っていない。  そのうち、姫路城、松本城、松江城、彦根城、犬山城5城の天守が国宝に指定されている。  私はこのうち彦根城と犬山城にまだ行ったことがなかったので、この4月、桜の満開に合わせ近辺の歴史上の名所も合わせ列車で回った。  コースは1泊2日。安土まで行き1枚の切符で途中下車しながら戻ってくる。なかなか手頃なコースだったと自負している。  彦根城は特にその美しい庭園、玄宮園の存在がお城の価値を高めているという印象だった。  

          NO32.「あるくみる・かんがえる」城巡りでボランティアガイドさん初体験 (2024年4月)

          NO31.「あるくみる・かんがえる」幸福度NO1の国に旅行しませんか?

           世界で最も幸せなのはどこの国だろうか?     是非その国に行ってみたいものだ。私の旅は自分の心が安らぐ場所を探す旅でもあるから特にそう思う。    先日、国連、オックスフォード大学、米調査会社ギャラップ社などが共同でまとめた「世界幸福度ランキング」が発表された。この調査は2012年より毎年行われており、143か国・地域が対象となっている。  次の6つのファクターについて、各国1000人にその満足度(10段階)を尋ね国ごとの幸福度を測定、過去3年間の平均でランク付けしている

          NO31.「あるくみる・かんがえる」幸福度NO1の国に旅行しませんか?

          NO30.「あるくみるさがす」奄美大島は“美食の島”だった (2024年3月)

           古希を祝う年齢になり、足腰など筋力の衰えを感じ始め、体重も減ったせいか冬の寒さがより身にしみ、体力が少しずつ落ちてきたことを感じるようになった。      もう買いたいと思う物もあまりなく、きれいな女性を見てドキドキすることも機会も少なくなった。  いろいろな欲望が少しずつ遠ざかりつつある今、決して衰えないものがひとつある。  それは「食欲」  食べる量はさすがにかなり減った。外食で食べきれず残してしまうことも増えているが、不思議とお腹の好き具合だけは昔とあまり変わらな

          NO30.「あるくみるさがす」奄美大島は“美食の島”だった (2024年3月)

          NO29.「あるくみる・かんがえる」朝食ブッフェがなくなる日

           日本でも海外でも一定レベル以上のホテルの朝食はブッフェスタイルが多い。  目の前に並んだ沢山の料理を物色しつつ好きなものを好きなだけ食べれるので人気が高い。  旅行は贅沢さや非日常体験を楽しめることが魅力で、それを代表するもののひとつと言える。  ホテル側にとっては客寄せや差別化の効果がある。また料理人やサーブするスタッフの数も減らせるので効率面でもプラスがあると思われる。  双方にとってメリットがあるがその裏で多くの不幸も生み出している。  まず食品廃棄の問題がある。ブ

          NO29.「あるくみる・かんがえる」朝食ブッフェがなくなる日

          NO28.「あるくみる・かんがえる」そうだ皇居に行こう

           皇居は不思議でミステリアスな存在である。  果たして以下の3つの疑問に即座に答えられる人はどのくらいいるだろうか? 1.    東京の中心にありながら行ったことがない都民が何故多いのか? 2.    前身の江戸城の天守閣はなぜ今日まで再建されてこなかったのか? 3.   明治2年明治天皇が京都御所から江戸城(現皇居)に引越し日本の首都は東京になったが、この遷都の公式な決定や発表は今日まで全くなされていないのは何故か?    1についての私の答えは、「在京や近県の小中

          NO28.「あるくみる・かんがえる」そうだ皇居に行こう

          NO.27「あるくみるさがす」2023年これまでのベストプレイスを明かす

            「これまで行って最もよかった場所はどこですか?」とよく人に聞かれてきた。     2023年が終わるにあたりこれまでの時点の私のベストプレイスを海外と国内に分けて記しておきたい。   海外の添乗員もやっていた現役の頃は、お客様に「どこが一番お勧め?」と聞かれ、必ず「単純ですがハワイ」と答えていた。  ハワイの匂い、風、気候、雰囲気が、好きな人にはたまらない。私もそのひとりで、今まで添乗、商談、下見そしてプライベートで、数えると38回も行っている。146泊しているので5

          NO.27「あるくみるさがす」2023年これまでのベストプレイスを明かす

          NO.26 「あるくみる・かんがえる」イスラエル行きを諦めてフィリピンを選んだ訳(2023年12月中旬)

           戦乱により行けなくなったイスラエルの旅行をフィリピンに切り替えた。行先はセブとマニラ。45年ぶりの訪問になった。  セブは日本から直行便が飛んでいる数少ない海外オーシャンリゾートのひとつだ。私のカウントではそれらは12箇所*あるが、そのすべてを訪れて自分の心が最も安らぐ場所を探すことを目指しており、いつかセブに又行きたいと思っていた。  マニラは世界でも有数の大都市圏のひとつ。経済成長と人口の拡大、平均年齢の若さで伸び盛りのフィリピンを象徴する。私が趣味でやっている僅か

          NO.26 「あるくみる・かんがえる」イスラエル行きを諦めてフィリピンを選んだ訳(2023年12月中旬)

          NO.25 「あるくみる・かんがえる」ユーラシア大陸は戦いの地?

           12月はイスラエルとエジプトに行く予定だった。  隣同士の2つの国は、旧約聖書の時代やピラミッドができた紀元前何千年の頃どころか、我々の祖先のホモサピエンスが出アフリカをした10万年前から語りつくせぬ関係があったことだろう。  その悠久の歴史をこの目で見たく両方を訪れるツアーを探したがこれが不思議とどこにもなく、しょうがないので個人旅行を手配した。  その国際航空券を発券する3日前の10月7日、ハマスがイスラエルを攻撃し、数日後エルサレムなどの都市が外務省危険度2になり旅行

          NO.25 「あるくみる・かんがえる」ユーラシア大陸は戦いの地?