時計が壊れたみたいだ
僕の一日は、とても奇妙なことになっている。
気づきが次から次へと生まれ、それがすぐに行動になり、また新しい展開が待っている。
まるで誰かに背中を押されているような。いや、僕の中の何かが、強く前に進みたがっているのかもしれない。
朝一番にすることは、ゴールの確認だ。
これは新しい習慣になった。
途中で気づくことはたくさんある。そこで少し軌道修正することはあっても、ゴールは変わらない。
そのおかげで、不思議なほど、ぶれなくなってきた。
「待つ」という言葉が、いつの間にか辞書から消えていた。
遅いなと感じるものは、さようならを告げるか、そっとそこに置いておく。焦って先を急ごうとしているわけではない。
ただ、淡々と前を向いて歩いているだ。
それなのに、毎日があまりにも早い。
時々、心が追いつかないことがある。
でも、それを悩むことはやめた。
マインドが乱れると、不思議と足が止まる。
止まること自体は悪くない。
でも、同じ場所で何度も立ち止まるのは、どうにも性に合わなくなった。
マインドが乱れるとき、たいていは古い傷の痛みが顔を出しているだけだ。
過去は、過去。
今は、今。
いちいち、古い傷と今の痛みを丁寧に紐づけする必要はない。
そうやって、切り離して考えるようにしてから、すっと足が前に出るようになってきた。
いい兆候だと感じている。
未来が、こんなにもはっきりと見えている。
まるで、明日の天気予報を見るように。そこに早く行きたくて、時々、今日という一日が歯がゆくなる。
ああ、そうか。
僕の中の時計が壊れたように感じるのは、未来が近すぎるからなのかもしれない。
急ぐ必要はない。
でも、立ち止まる必要もない。
このまま、ゆっくりと、でも着実に、前に進んでいきたい。
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