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【一般TCG理論】カードはすべて覚えないと勝てないのか

こんにちは、keihです。普段はレジェンドオブルーンテラ(LoR)をやっています。これまでの最高戦績はアジア・太平洋1位です。


はじめに

カードゲームで勝ちたい、と考えたとき、カードプールにあるカードは覚えたほうがいいでしょうか?それはもちろん覚えたほうが良いでしょう。

これにはいくつか理由がありますが、以下2つが主な理由だと考えています。

  1. 自分の通したい動きを通すため

  2. 相手の通したい動きを妨害するため


勝つために最善の行動をするには、使える・使われる選択肢を全部知ってたほうが良いよね、という意図ですが、正直すべてのカードを知るのはかなり大変です。

プロレベルでそのカードゲームをやるならまだしも、様々なTCG、DCGが出ている現在では、ほとんどのプレイヤーが新しいカードがでたときにちょっと触る程度です。

私もLoRはカードプールのほぼすべてのカードの効果を覚えていますが、マジック・ザ・ギャザリング(MtG)はほぼドラフトをするだけなのでカードはあまり覚えていません。いつの間にか鏡割りの寓話が禁止になっていました。


最初の質問に戻りましょう。カードゲームで勝ちたい、と考えたとき、カードプールにあるカードは覚えたほうがいいでしょうか?

「覚えたほうがいいか?」という問いであれば、誰もがそりゃ覚えたほうが良いよね、という回答になると思いますが、「覚えなければならないか?」という問いであればどうでしょうか。私は現実的には、Noだろうなと考えています。


トップレベルの上級者ならまだしも、初中級者は、全カード覚えている暇があったら、プレイングやデッキ構築を磨いて対戦した方が楽しいでしょうし、遊びながら覚えるので十分です。本当の上級者でも、全カード覚えているかと言われれば、そんなわけ無いです。よく見かけるカード、強いカードは覚えていますが、10000回に1回しか見ないようなカードは覚えていないでしょう。



ただ、覚えておくと絶対に得するカードがいくつかあります。今回は、対戦に入る前や、覚えておけば便利だと考えているカード群を紹介してみます。


知っておきたいカード群

基本スタッツをもつカード

何も効果を持っていない攻撃力と体力とコストのみ、いわゆるバニラと呼ばれるカードは、実際に対戦に使用するかどうかは置いておいて、ざっと覚えておくとカードを評価する上で役に立ちます。これは、特に序盤に使用できる低マナ域のカードで重要です。

例えば、LoRでは、「レンジャー隊のアナグマ」というバニラカードがあります。3マナ、攻撃力3、体力4で特に効果はないですが、同じ3マナのカードで「ローラン家の寵児」は3マナ、攻撃力2、体力4で、チャレンジャー(アタック時に相手のユニットを選択して強制ブロックさせる能力)を持っています。

ここから、チャレンジャーという効果は攻撃力1点分としてデザインされている事がわかります。

次に、2マナも見てみましょう。2マナは完全なバニラがおらず微妙に難しいのですが、例えば以下のカード「前衛隊の見張り番」を見ると、攻撃力1、体力4のバニラです(厳密には精鋭というサブタイプがついてますが今回は割愛)。

2マナのスタッツ(攻撃力と体力の合計)は5が基本となっており、3マナは7が基本スタッツとなっています。LoRでは、1マナは4、4マナは8が基本スタッツです。


つまり、なんの効果もないバニラのカードを知ることで、開発者が考えている、そのゲームで強い能力や強いマナ域が判断できるようになります。開発者の考えている能力と比較して、実際には強力な能力を軸に据えたデッキは強くなりやすいです。そのため、評価の基準として基本スタッツを持つカードを知っておくと、特にデッキ構築の際に便利です。



単体ダメージ・単体除去カード

さらに実践的なものとして、単体に作用する除去系カードがあります。

このカテゴリーは、LoRで言えばミスティックショットなどの無条件火力スペル、果たし合い、捕えた!などの条件付き火力スペルや復讐といった単体除去のことです。


除去カードを把握することで、そのゲームでの除去の価値がわかるようになります。LoRの代表的な除去として、ミスティックショットと復讐を取り上げてみます。

ミスティックショットは、2マナで好きな対象に2ダメージ与えるスペルなので、体力が2のユニットを倒すことができます。LoRではラウンド終了時にダメージが回復しないので、汎用的な除去として使えるカードです(本体や味方も対象に取れるので、使い道は除去以外にもある)。


それに対して、復讐はユニット1体を無条件で倒せるカードです。例え10マナの強力なカードでも1枚で対処することができます。


ミスティックショットと復讐はLoRでは汎用的な除去カードですが、MtGの除去と比べるといかがでしょうか。さらっと調べてみると、「冥府の掌握」などの確定除去は、条件付きとはいえ2マナ前後であり、LoRと比べると、MtGは明らかに除去が強いゲームだとわかります。


また、そのマナコスト帯での除去の性能を知っておけば、相手のマナ状況を見て、安全に場に出したいユニットを安全に出せるようになります

MtGでは、相手が2マナ構えている状態で強力なクリーチャーを出すのは除去のリスクがあるといえますが、LoRでは相手が5マナ以下しか使えない状況からなら除去を考えずに大事なユニットを場に出せる(事が多い)といえます。


このように、除去の性能を知ることで、相手のやりたいことを通さない、自分のやりたいことを通すことに直結します。新しいカードゲームを始めるときには特に重要かもしれないですね。



バフ・デバフカード

このカテゴリーは、LoRでは「天破の一撃」などのバフ、「静寂」などのデバフカードのことです。


天破の一撃は、LoRのベーシックなバフスペルであり、2マナあれば相手の除去を躱せる可能性があります。

このカードの存在を知らない場合は、2マナ構えている相手の体力2のユニットに、何も考えずにミスティックショットを打つかもしれません。

それに対し、このカードを知っている場合は、「躱されるかもしれないけど打つ」、「躱されるから打たない」の選択ができるようになります。


このようなバフ・デバフは、ミスティックショット等の確定でない除去を躱したり、相手の強力なユニットをデバフすることで、負け状況を打開し、勝ちにつなげることができます。

つまり、有利な状況を更に有利に、不利な状況を逆転するのに使えることが多いです。これ1枚でゲームが決まるというよりも、他の強力なカードを活かすために使うことが多く、相手のやりたいことを通さないことに直結します。


そしてこれらのバフ・デバフは、手札から直接場に作用する事が多く、場に出てから対処できないです。したがって、事前に知っておくことで勝率が上がるカード群の一つだと考えています。


全体ダメージ・全体除去カード

多くの対戦カードゲームは盤面にカードを並べて戦うため、盤面にある複数のカードに干渉できるカードは、1枚で多くの脅威に対処できるという意味で強力です。

LoRでは、例えば「破滅」や「雪崩」といったカードが挙げられます。

「破滅」は自分と相手のすべてのユニットを破壊するカードで、コントロール系のデッキでは昔重宝されていました。しかし、非常に重いマナコストを支払う必要があり、最近の環境では使われなくなりつつあります。


一方で、MtGのスタンダードで最近私が知った全体除去といえば、「太陽降下」です。

《太陽降下》
③白白
ソーサリー
すべてのクリーチャーを追放する。培養Xを行う。Xはこれにより追放されたクリーチャーの数に等しい。(培養器・トークン1つを、「②:このアーティファクトを変身させる。」を持ち、+1/+1カウンターX個が置かれた状態で生成する。それは0/0のファイレクシアン・アーティファクト・クリーチャーに変身する。)

https://mtg-jp.com/products/card-gallery/0000251/607059/

5マナで使える全体追放除去で、ついでに実質クリーチャーも出るため、LoRの「破滅」と比べると非常に強力に見えます。


除去がいつ飛んでくるかを予測しながら戦えるように想像できるようにしておくのが大事なのは言うまでもないですが、特に全体除去は、油断していると手札を全部使った後にきれいにすべてを除去されて負けるようなこともあります

少なくとも、全体除去が飛んでくる時間帯はいつなのかを想像できていると、1枚で複数枚を処理されづらくなり、結果として勝ちやすくなると思っています。



カウンターカード

最後は打ち消しです。LoRでは拒絶やダメダメ!のことで、MtGだとかき消し等でしょうか。

カウンターは、相手の動きを直接的に阻害できるカードなので、使い方によっては非常に強力です。どちらかといえば自分の動きを通すというよりも相手の動きを阻害する方向のカードとして使えます

LoRでは、代表的なカウンタースペルが4マナなので、MtGでかき消しを見たときはたまげました。MtGでは1マナや2マナでカウンターしており、LoRをと比べて非常にスペル(インスタントやソーサリーのことを指す)が強いと感じました。


何も知らずに相手に使われると精神的ダメージが大きいので、事前にこういったカウンターのマナコストを調べておくと安心です。


終わりに

簡単になりますが、カードゲームを勝ちたいと思ったプレイヤーが、はじめに覚えておくと得するカード群をまとめてみました。

他にも対戦しながら覚えれば十分なカード群もまとめようと思いましたが、途中で力尽きました。ざっくりですが、単純に効果が強力なカードやコンボの起点になるようなカードは、対戦しながら遊んでたらすぐに遭遇するので、事前に覚えておく必要はないと考えています。


逆に、今回紹介したカード群は、対戦中は相手の手札から直接飛んできてこちらの動きを妨害したり、相手のやりたいことを通しにくるので、知っていないとどうしようも無いことが多いです。事前に調べておいて、周りのプレイヤーと差をつけましょう!


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