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2021年10月に聞いていたアルバム

 まとめ忘れていたのを次々と書いていく。今月末には1年の総括をしたい。10月は豊作だったようだ。

A VIEW FROM THE TOP OF THE WORLD / DREAM THEATER

 歌メロで聞かせる曲の多い一聴してわかりやすいアルバム。個人的にはもっとアッパーなメロディが多くてもいいと思うが、これはこれで楽しんで聞ける。

IN THE COURT OF THE DRAGON / TRIVIUM

 叩きつけるようなアグレッシブサウンドが全体を支配する清々しいぐらいヘヴィなアルバム。それでいてメロディアスな部分ではTRIVIUMらしい叙情感があって、そのバランスの良さが楽曲を上質のヘヴィメタルへと昇華させている。

DAYS BEFORE THE WORLD WEPT / THE AGONIST

 エクストリームな演奏の中にクラシカルなフレーズを取り入れたり、浮遊感のあるメロウな歌メロが突如現れたり、エクストリームとメロディアスの融合が高次元で実現している。

DARK CONNECTION / BEAST IN BLACK

 ヘヴィでメロディアス、そしてキラキラ。それがみんな大好きビースト・イン・ブラック。ヘヴィメタルのフォーマットを守りつつ、非常に聴きやすい音楽をやっている。

COHERENCE / BE'LAKOR

 オーストラリアのメロディックデスメタルバンド。1曲目から10分を超える大作だが、全体的に長い曲が多い。その長尺の曲を生かして複雑な展開を見せる豊かなメロディが聞き所。

DON'T STOP THE ROCK / CERVETERI

 群馬県出身の女性ヴォーカルハードロックバンド。なんだか懐かしい感じのエフェクトを施したギターサウンドと、歌謡曲的にメロディアスな歌メロが、80年代のジャパニーズメタルシーンを思わせる。

EXISTANCE IS FUTILE / CRADLE OF FILTH

 邪悪なサウンドが売りのシンフォニックなブルータルバンド。もういつもの通りで安心して聞けるわけだが、荘厳ながら穢れを感じさせる世界観は安定している。

THE GRIEVOUS CRY / CRUCIFIED

 日本産デスラッシュメタル。メカニカルかつ硬質感に満ちたリフがスピードと音圧を伴って迫ってくる楽曲は迫力の一言。日本にもこういうバンドがいるのが心強い。

WIRED / ECLIPSE

 もうすっかりベテランの域に達しているスウェーデン産メロディアスハード。楽曲の完成度も安定していて、ここぞというところで盛り上げてくれる。パワフルでウェット感のあるメロディはきっとみんな大好き。

SKYWARDS / THE GRANDMASTER

 イタリア出身で神話の世界を描いたかのようなアルバムジャケット。これは絶対シンフォニック……と思いきや、意外にも割と普通なメロディアスハードロックバンド。しかしどの楽曲も盛り上げる展開を用意していて劇的なのだ。やっぱりイタリアって感じだね。

QUANTUM LEAP / GUS G.

 ガス・Gのソロアルバム。ギタリストのソロアルバムとして極めて正しいフォーマットに則っているアルバムで、キレのいいリフに伸びやかなメロディのギターサウンドが乗ってくる。テクニックが自然な形で楽曲に溶け込んでいて、こういうギタリストのアルバムを聴くのは久々な気がする。

IV / HOUSTON

 これもスウェーデン産メロディアスハード。どちらかと言えばアメリカの産業ロック的な音作りで、それがどことなく80年代のサウンドを思わせるポップさを生み出している。軽快で耳辺りの音楽だ。

11 TRAJECTORIES / MINSTRELIX

 日本のメロディックスピードメタル。イントロは大仰でエキゾチックな響きを持っている……というか、演歌に登場してもおかしくないようなコブシを持ったメロディが個性的。歌メロはストレートでメロディアス。

RE:PRISE 〜 THE FINAL DAY 30TH ANNIVERSARY / OUTRAGE

 昨年発表の『RUN RIOT』で気を吐くアウトレイジ。再びステファン・カウフマンにプロデュースを依頼してリミックスされた『30周年記念マイファイナルデイ』だ。これが音のバランスや張りがすごく現代的になっていて素晴らしいのだ。

NOW IS THE TIME / PERPETUAL ETUDE

 スウェーデン出身のメロディアスハードロックバンド。古きよきサウンドを現代によみがえらせるコンセプトが素晴らしい。ストレートでスピーディ、哀愁のメロディがたっぷりつまった良作だ。

I DREAMED OF ELECTRIC SHEEP / PREMIATA FORNERIA MARCONI

 PFMのサウンドが未だに聞けるのは素直に嬉しいところ。もちろん70年代のそれとは全然違ったサウンドが出てくるわけだが、しかしながらアルバム全編がプログレ的な展開と緊張感溢れる演奏に満ちていて素晴らしいのだ。

OUTSIDER / ROGER TAYLOR

 ロジャー・テイラーのソロアルバム。全体を通してゆったりとしたメロディに満ちたロックが演奏されていて、非常に安心感のある音空間を作り出している。

NOW OR NEVER / SUPERNOVA PLASMAJETS

 ドイツ出身のポップなハードロックを演奏するバンド。80年代のサウンドを思わせる音作りで、なんか最近こういうの多くてハードロックシーンもレトロ流行りというところか。張りのある女性ヴォーカルはパワフルで曲調にマッチしている。

UNCHAINED / THY ROW

 フィンランドのオーソドックスなハードロックバンド。ちょっとハスキーなヴォーカルが力強く、エッジの立ったバッキングと相まってメジャー感のある曲作りに成功している。極めてストレートなロックだが、それが嬉しい。

GAME OVER / U.D.O.

 U.D.O.のニューアルバムはシンプルな構成でヘヴィメタルらしさを削り出したサウンドに仕上がっている。ウド・ダークシュナイダーさえいればU.D.O.かもしれないが、こういう安定感は今や貴重。

THE QUEST / YES

 洗練されたシンセサウンドは80年代に変容していくプログレバンドのそれを聞いているようだ。外連味のない素直なメロディと、キャッチーな曲構成は安らかな気持ちで聞くことができる。

BULLET FOR MY VALENTINE / BULLET FOR MY VALENTINE

 攻撃的な側面が全開になったブレットフォーマイヴァレンタインのニューアルバムは前作の揺り戻しのようなサウンドを聴かせてくれる。このバンドはこういう音作りをメインにしていった方が広く受け入れられるんじゃないかな。

TEATRO D'IRA / MANESKIN

 (伊藤政則の)ラジオ番組などではもう数ヶ月前からかなり推されていたイタリアのロックバンド。ハードロックの範疇と言うよりは、もっと広範の一般的なロックに属するバンド。音作りにハードロック的な部分は見られるが、そんなことにこだわらずメロディの心地よさを楽しむとよい。


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