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映画『ラストマイル』の感想

ネタバレありです。






こんばんは、Keigo Nozakiです。
今週火曜日に映画館で『ラストマイル』を観てきた。
映画館に来場するのはほぼ一年ぶりで、しかもはじめてレイトショーで映画を観ることになった。
レイトショーだったので、直前まで私たちしかいないのではないかと思っていたが私たちの他に来場者が3人いた。
はじめてレイトショーに行ったが高知でもレイトショーは需要があるらしい。たまには、映画館で観るのも楽しいとおもった。


さて、『ラストマイル』をみた感想をここに書いておきたい。なお今観終わって数日が経とうとしているが、まだネットでレビューをみていない。はやく他の人の感想が見たいので急いで感想を書こう。

映画『ラストマイル』は、世界的な規模を誇るネットショッピング会社の物流倉庫が舞台のフィクション映画である。
しかしここで描かれるストーリーは、私にはフィクションとは思えなかった。
いくつか理由はあるが、私が先月あたりに偶然にも読んでいたジェームズブラッドワース著『アマゾンの倉庫で絶望し、ウーバーの車で発狂した』(光文社未来ライブラリー)で、現実のAmazonの倉庫で低賃金で雇われた人のルポタージュを読んだのが、その理由のひとつであろう。

この映画の根幹にある主張は、行き過ぎた資本主義への抵抗なのではないかと考えた。
なぜ倉庫内で彼は自殺をしようとした?
ブラックフライデーが恐ろしかったと彼は言っていた。注文が殺到するであろうブラックフライデーが来ることを過度に恐れていた。彼は効率を重視する現実から逃げたのか?
私には、逃げたようにみえなかった。その行為は彼の命をかけた抵抗だった。
止まることが決して許されないシステムに落ちた彼はベルトコンベアの速度を止めた。そして何年か経って、その抵抗は別の人物によって一日だけではあるものの成し遂げられることになった。

疲弊していても、精神を削っても働かなければ生活ができなくなる。私の代わりはたくさんいる。より安く手に入れる、そしたら安いところでしか買えなくなる。
私たちはこの欲望にどう向き合う?どうすればいい?どう生きればいい?
『ラストマイル』は見て見ぬフリをしている私たちに問題提起している。

2.7m/sは人が速歩きで歩く速さだと、作中で言われていた。
私たちが自分のペースで歩ける日は、いつ来るのだろうか。


今自分のペースで歩けているだろうか?

Keigo Nozaki

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