2023年のエンタメを超主観で振り返る
はじめまして。シードVCのジェネシア・ベンチャーズでキャピタリストをしている水谷圭吾(@keiggg_gv)と申します。
私の人生のモットーの一つが、積極的に新しいエンタメに触れ続ける、なのですが、2023年を振り返った時に印象的だったエンタメを超主観でまとめてみました。
あまりビジネス的な観点は強く持ち込まず、単なるオタクとして私の興味関心の羅列になっていますが、皆さんの好奇心を少しでもくすぐる内容になっていれば幸いです。
Aマッソ単独ライブ「滑稽」
まず初めに取り上げるのはこちら。自分の中にあった「お笑い」の定義をぶっ飛ばしてくれたおかげで強く脳裏にこびりついています。
おそらく再演されることはなさそうなので、ネタバレ記事を見てもらって問題ないかと思われます。
【お笑い×ホラー】の世界を切り開いたAマッソですが、お笑いと他ジャンルの掛け合わせの持つポテンシャルは非常に大きいのでは、と感じさせられました。
全体プロデュースはテレビ東京のホープ、大森時生氏
(雑談)大森さんの手がけたキタニタツヤのホラー味のあるPVも良いですね
トレーラー映像はFranz K Endoさん
こちらの動画が有名ですね。
こういうクリエイターがもっと世界にでる仕組み、作れないかなぁとうろろ考えます…
イマーシブ体験=どう「自分ごと化」させる?
近年のエンタメコンテンツの大きなキーワードの一つが「没入感」であることに異論はないかと思います。
2022年大ヒットした台湾発ホラー映画「呪詛」はまさに
映画配給・制作会社のA24は、観客をうまく巻き込み、参加後にツイートしたくなる仕組みの上手さが光っていますよね。
2024年春、森岡さん率いる刀による、イマーシブシアター特化施設がオープン予定です。
もともと刀は、USJのハロウィーン期に実施していた「ホテル・アルバート」にてイマ―シブ・シアターを作っていましたね。
現在は、西部園ゆうえんちにて刀プロデュースのイマーシブシアターが楽しめます。自分がどの席に座るかによって、自分の役職が変わるため、何度でも楽しめるのがユニークなところ。
お笑い芸人の新しい取り組み
元ゾフィー上田さんがアメリカ進出を目指す話、とても応援しています。どうしてもハイコンテクストになってしまう日本のお笑いを、どう変容させてどう受け入れられるのか、という挑戦。
超余談ですが、abemaのしくじり先生で語られていたゾフィー解散の話、とても人間らしくてよかったなあ(abemaプレミアムユーザーの方はぜひ)
ハリウッドザコシショウが放送枠を買い取ってやりたい放題やるらしい
とても真面目
>「(TVerなどで配信はしないことについて)『あとで観るか』ということになって、結局、リアルタイムでは観なくなるので。そうすると、視聴率も伸びなくなる。僕は番販(制作した放送内容を販売すること)も真剣に視野に入れているので。」
K-pop振り返り
JYPによる”A2K”
TWICE等が所属する韓国大手芸能事務所、JYPがアメリカ本土でオーディション実施。最終審査は韓国で行われた(America to Korea=A2K)
確かに歌は上手い人が多いけど、、、今のところは微妙?
SMの元CEOがアメリカでk-pop風アーティスト事務所のスタートアップを立ち上げ
実際アメリカにおけるK-POPはまだまだニッチなオタクだけが楽しんでいる現状があると言われており、それがどこまでマスに浸透するか?(Vtuberを始め、他の色んなエンタメでも言えますね)
結局すべてNewJeans
ジャージークラブ、ドラムンベースの楽曲がK-POPで続出しましたが、それはNewJeansがきっかけで間違いないと思います。
余談ですが、NewJeansやTWICEがREMIXアルバムを出す中で、日本のアイドルでREMIX版を出した例をほとんど知らない。。。
REMIXカルチャーの無さ=日本人の音楽に対する関心の浅さ、とも言えるか?
(超余談)私の大好きな2つのアーティストが、最高のアルバムのremix版を出したのは本当に嬉しかった
(超趣味)皆さんこのアイドルを聴いて下さい
作曲はChelmicoと国士無双
曲もPVもバチイケ
こんな作品が広がらない日本いやだ!!!
個人事務所の台頭
FIFTY-FIFTY
輝かしくデビューし、多くの個人事務所に大きな希望を与えながら、裁判沙汰となり4人のうち3人が事務所を脱退、そして巨額の賠償金を請求されることになろうとは。。。
韓国VCのhashedから始まった「TripleS」
とても楽曲が良いです。
2020年創業のS2 EntertainmentからデビューしたKISS OF LIFE、良いです。
台湾ガールズグループオーディション【未来少女】の衝撃
まずはこの動画を見て下さい
オーディション番組の全体プロデューサーはビビアン・スー
6組の固定ユニットが毎週新曲を出すスタイル(この大会で勝ったからデビュー、負けたからデビューできない、ということではないらしい)
楽曲とダンスとステージと、全体的にめちゃめちゃレベル高い、本当に。
特にbabymint…日本のオタクカルチャー・でんぱソング感を曲にもダンスにも組み込みながら、2step, hyperpopなどトレンドを押さえた尖った楽曲を立て続けにリリース。
来年のサマソニ海外アイドル枠はbabymintでお願いします!!!
(プリンセスがペンライト持ってHyperpopで踊るの、最高すぎる)
音楽×IPのこれまでと未来いろいろ
DAO的プロジェクト「電音部」のすごさ、危うさ
アキバ、新宿など、エリアごとにキャラクターが存在し、彼女らがDJで戦うというストーリー
日本のトラックメイカー上位30人全員曲提供しているんじゃってぐらい、曲が良いです、そして曲数が多いです。
バンダイナムコが始めたプロジェクトながら、エリアごとに他の事務所にマネジメントを任せているらしい
DAO的に色んな事務所を巻き込んでいる
色んな側面からファンがついている(声優ファン、Vtuberファン、ボカロファン、トラックメイカーファン等々)
Vtuberが声優として活躍(にじさんじ所属の健屋花那さん。バーチャルキャラクターが別のキャラクターの声を担当するって新しい)
キャラの一人のりむるちゃんがCeVIO(合成音声=ボカロ的な)になったり
課題:IPとしての軸がどうしてもブレてしまうことを懸念しています。。。
ミルグラム、アオペラ、神椿スタジオ、D4DJ、ホロライブ、・・・
サンリオほんとすごいなー
韓国・中国での大流行
擬人化キャラクター「フラガリアメモリーズ」の熱狂
ハロウィーンフェスすごすぎましたよね
サンリオピューロランドで行われたオールナイトハロウィーンフェス!
出演陣、やばすぎましたよね。夜中でもグリーティングあったんだ。。。
(超余談)ヒャダイン作曲のこちらのパレード楽曲、良い
Rhizomatiks×ElEVENPLAY「Syn」から考える日本のメディアアート色々
今年一の衝撃。もしも私が大金持ちなら、全中高生に無料でこれを見せたい。
森ビルはアート振興の観点で杉山央さんがおられるのがいいですよね。
日本のスタートアップだと・・・
より広いターゲット向けに作品を創っているところだと・・・
クリエイティブスタジオ、って意味で大きいのは・・・
おぱんちゅうさぎとかブルーハムハムとかはここですね
(実はJAFCOさんから投資を受けていたり、VCファイナンスしてるんです)
私の大好きな映像作家、代田英介さんもこちらに在籍
おわりに
超雑に、リンクを張っただけのコンテンツも多くなってしまいましたが、今年も良いエンタメを摂取できて幸せでした。来年も、色んなエンタメに手を出していきます。