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【アメーバ経営】京セラ創業者稲盛和夫が創り出した経営システムの特徴と本質①

#毎日note #15日目

アメーバ経営は、京セラの創業者である稲盛和夫が考えた経営管理手法で、京セラやKDDI、JALを初め、約700社にものぼる企業において導入・運用されています。特に、アメーバ経営の手法を用いたことで稲盛和夫が倒産したJALを再建させたことは非常に有名です。

古い仕組みという印象がありましたが、実際に学んでみると今でも使える経営の本質が詰まっていると感じました。アメーバ経営を導入している訳ではないリクルートのような企業でも同様の手法が執り行われており、そこに普遍的な有効性があることが分かります。今回はそんなアメーバ経営の仕組みとポイント・実行のやり方についてまとめます。

アメーバ経営の三つの特徴

アメーバ経営とは、誤解を恐れずまとめると、「現場の活性化」を図る経営システムであるといえます。そのため、非常に大きな組織でも有効であり、製造業に限らず、医療介護からITまであらゆる業界で競争優位性を作る経営手法だと思います。

アメーバ経営には「現場活性化」のための三つの特徴があります。

1. 部門別採算制度 
2. 経営者人材の育成 
3. 全員参加経営

特に肝となるのは部門別採算制度で、これにより小集団において当事者意識・経営意識を作りだし、高いコスト意識やUXの改善システムを生み出しています。小さなアメーバでも設備投資を行うことができるし、より高い利益を生み出すために現場を起点にしてアメーバの分裂・統合を行うことができます。

同時にアメーバ経営とは、単に一部門にフォーカスしたものではなく全社のシステムであり、現場のアメーバのより上位の部門まで一つのアメーバとして管理されます。

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フィロソフィ(経営理念)とアメーバ経営

アメーバ経営は、それ単体では機能しません。車の両輪のように、フィロソフィ、つまり経営理念とアメーバ経営がセットになって初めて機能するとされています。その理由は二つあります。

1. アメーバリーダーが判断基準を持つため
2. 各アメーバが同じ方向に進むため

1に関して。アメーバ経営では、各現場のリーダーに経営責任があります。彼らに経営を委ねるためには、その判断基準となる経営理念が必要となります。

2に関して。それぞれのアメーバが独立性を持って動くため、理念を共有していないと、リーダーがベクトルの合わない行動を取ったり、利己的な行動をとる可能性があります。

このように、アメーバ経営にはフィロソフィの浸透が大前提であるとされています。

注:フィロソフィとは、企業理念とは別の概念です。企業理念(Mission)は、企業が目指す方向性を示しますが、フィロソフィは行動規範などを示すようです。よく言われるValueに近いかもしれません。

具体的に、京セラでは「売上を極大に、経費を極小に」「値決めは経営である」といった経営の基本から、「夢を描く」「利他の心を判断基準にする」といった経営者としてあるべき姿勢がフィロソフィとして説かれています。

【リクルート、Google、Amazonでも?】優良企業に見るアメーバ経営の本質

アメーバ経営の手法は、リクルートのような日本を代表する企業に限らず、AmazonやGoogleといった企業でも、その概念が当てはまっていると思います。

リクルートは、「圧倒的当事者意識」を持つことを重要視しています。これは、アメーバ経営における「全員経営」によく似ています。

また、リクルートは「プロフィットセンター制度」という管理会計システムを活用しています。例えば、ホットペッパーの営業における売上・利益は、各地域ごとに計上され管理されるそうです。これは、アメーバ経営の「部門別採算制度」に当たるものだといえます。


また、アメーバ経営で大前提とされるフィロソフィ、経営理念は、AmazonやGoogleでも非常に大切にされていることは有名です。

Googleでは、Googleが掲げる10の事実を掲げ、社員の行動規範としています。

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例:1. ユーザーに焦点を絞れば、他のものはみな後からついてくる。

Amazonでも、14箇条のリーダーシップが掲げられおり、社員は困ったときはこの原則に立ち返るよう教えられているそうです。

例:Learn and Be Curious
リーダーは常に学び、自分自身を向上させ続けます。新たな可能性に好奇心を持ち、探求します。


アメーバ経営は、世界中で実践されている経営の本質を掴んだシステムといえるのではないでしょうか。


長くなったので続きはまた次回に。

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