【感情を測る脳科学】脳波から感情を定量化しビジネスにする"リトルソフトウェア"
・BrainMedia第4弾!
(脳科学のビジネス応用可能性をお届けするメディア)
今回は様々な企業からの研究開発で引っ張りだこのベンチャー企業「リトルソフトウェア(Little Software)」を紹介します。
1. 感情に特化した脳波測定【感情翻訳】
脳波で最も注目されている領域は医療であり、ヘルスケアデータとして注目されている脳科学ですが、リトルソフトウェアでは「感情」に特化した脳波の測定とデータ収集・解析を行い、エンターテイメントや暮らしに役立てています。
中でも面白いのが「感情翻訳技術」。脳波の状態と心拍数を計測すると、9つに分けた人間カテゴリーごとに考案されたアルゴリズムに基づき、67の感情に分類するとのことです。
リトルソフトウェア(Little Software)
サービスを利用しているユーザー等の脳波を測定することで、ユーザーが最もリラックスしたり、楽しくなったりするようなサービスのデザインを行っています。
2. オープンプラットフォーム
リトルソフトウェアは、創業前から10年間に渡って50万以上のデータを蓄積してきました。そのデータから感情翻訳を行うアルゴリズムを作っていますが、このアルゴリズムをAPIの形でオープンソースにして、どんな企業でも自由に使えるようにすることも考えているとのことです。
リトルソフトウェア(Little Software)
また、リトルソフトウェアのアルゴリズムは、特定の脳波測定器に依存するものではなく、ニューロスカイ社のEEG(脳波測定器)など、市販の様々な測定器に対応しています。
このアルゴリズムがオープンソースでAPI化されれば、多くの企業がサービスをデザインする際に脳波データを気軽に使うことができ、脳科学の社会実装がさらに進んでいくかもしれません。
3. 嗅覚と脳の反応
リトルソフトウェア社が取り組んでいることの一つが、脳と感情を刺激するアロマの開発です。五感のな中でも嗅覚は反応が早く、かつダイレクトに感情に届く為、アロマは様々なシーンでの活用が期待されています。
いま「面白いな」と思っているのは、目的地の香りを移動中の車内から体験できるアロマの開発です。海に向かう途中、ふと潮の香りを感じて「運転の疲れが吹き飛んだ」という経験はありませんか?(リトルソフトウェア)
https://weekly.ascii.jp/elem/000/001/182/1182033/3/
このような自動車の車内の環境を快適にする為のアロマに加えて、認知症やイライラを解消する為のアロマなど、様々な商品デザインをリトルソフトウェアは見据えているようです。
4. 脳波がもたらすワクワクする未来
嗅覚以外にも、脳波を計測することによって面白くなりそうな領域が沢山ある。リトルソフトウェア社が力を入れている領域の一つに「音楽」があります。
同社は、今の感情に合わせて選曲をしてくれる音楽キュレーションアプリを既に開発しています。
例えばドライブ中に、「テンションが上がるような曲が聞きたい!」と思っても、丁度いい曲がすぐに思いつかないといった経験をお持ちの方も多いのではないでしょうか?
「そうそうこれこれ!こういう曲が今聞きたかったんだよ!」
と思わせてくれるような曲を選ぶAIが生まれる世界はそう遠くないかもしれません。とても楽しみです!
リトルソフトウェア以外にも、感情にフォーカスしてニューロマーケティングを行うベンチャー企業が登場してきています!
参考・引用(リトルソフトウェア記事):
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