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【GA Technologies】3分で読む企業分析 〜ビジョン実現のためのKPI〜
ReTech(不動産テック)の業界で複数企業を買収し、非線形的成長を遂げるGA Technologies。今回のテーマは「GA Technologiesのビジョン実現のためのKPI」。
【ビジョン】世界のトップ企業を創る
「テクノロジー × イノベーションで、人々に感動を。」を
理念に掲げ、不動産ビジネスの変革を中心に、
X-Tech領域のビジネスに取り組んでいます。(ホームページ引用)
GA Technologiesのホームページや各種IR資料を見ると、現在の事業領域である不動産だけでなく、建築や金融など多くの領域へテクノロジーを用いて拡大していくというビジョンを明確に感じられる。
今回は、業界を広げ世界のトップ企業を見据えテクノロジーを活用するた目の、経営管理手法を中心に分析した。
【売上】前期比倍増
GA Techbologiesの売上は、YoYでほぼ倍増しており、約400億円に到達した。しかし、同社の見据える先はさらに高いところにあり、一年後には550億円の予想となっている。
これまでの成長の背景にある主要事業、「RENOSY」というサービスと、今後の成長戦略についてまとめていく。
【サービス内容】不動産購入の全てをサポート
主幹事業は「RENOSY」という不動産の購入・投資向けのサービスである。(売上構成比率は未公表)
"不動産購入を1Clickで"をキャッチコピーに、不動産購入までの煩雑な手続きに関するサービスをweb上で提供している。
また、不動産購入後の、リノベーションや顧客、お金の管理、そして売却までサポートしており、まさに一気通貫で価値提供しているといえる。
会員数、成約数も前年比の倍近くに伸びており、売上成長を牽引していると考えられる。
【KPI】テクノロジー活用のためのKPI
RENOSYでは、以下のような三つのKPIを設けている。
1. 会員数 2. 営業人員数 3. ARPA
中でも注目したいのがARPA(セールス一人当たり売上高)である。これは、自社でのシステム開発による業務効率化を推進するために用いているKPIである。GA Technologiesが目指す、テクノロジーによって業界にイノベーションを起こすというビジョンにそったKPIであるといえる。
例えば、営業の際に紙媒体の資料を用いていた部分を、自社でシステム開発をしてテクノロジーで置き換えることで業務時間を1顧客あたりに15~20分減らすことに成功している。このように、定量化しづらいエンジニアの成果を具体的な数値に落とすことで経営管理を行っていることが分かる。
400人弱いるGA Technologiesの従業員の中で、最も多い職種はエンジニアとなってる。エンジニアを全く雇わない会社も多い不動産領域で、GA Technologiesがどれ程テクノロジーを重要視しているかはこのことからも見て取れる。
次回は、このようにテクノロジーを活用することで、どのような不動産の未来を創ろうとしているのか。買収戦略とともに分析していく。
【まとめ】
・テクノロジーを活用し世界のトップ企業を目指す
・売上は前期比倍増でさらなる成長が予測される
・主要事業「RENOSY」ではテクノロジーを活用して不動産購入の全てのフローを効率化
・テクノロジー活用を推進するためのKPI 「ARPA」を導入