:1年前の今: ☐新商品企画の勉強
新商品開発、というものはみなさん関心のあるテーマですね。
しかし、それをしっかり勉強した方は、ほとんどみかけません。
日々の忙しさに流されるとか、現状の事業への取り組みが優先して、新商品開発は2の次になってしまっています。
ある食品メーカさんの話ですが、後継者の方に、しっかり勉強をさせました。
この効果がどうなるか、わかりませんが、注目してみてゆきたいと思っています。
この企業様は、従来の商品はシェアが大きく、安定して売り上げを確保しています。そのため、納入先に値上げ交渉さえできる企業様です。
ここに至るためには、2代目の現社長が、ビジネスモデルを変えることにより、飛躍して現在の地位を築きました。それは、商品のもつ特徴、強みを把握して、ビジネスルートの変更をして成功させました。そのやりかたは、試行錯誤であったと思われます。現社長がいた前職の経験が生きて、違う視点で自社の商品をみることができたのかもしれません。ここで、この社長は、新商品開発の勉強をしたかというとしなかったはずです。しかし、試行錯誤で、現場でそのことに気が付いて変化を実現することができたようです。
同時に、この社長は小さな商品開発も導入しました。小さな会社にもかかわらず、商品企画室、実験室をつくりました。そして、小変更、一工夫の商品をお客様の希望に応じて送り出していました。
このような成功をみた企業でしたが、次の商品をつくることはできませんでした。
従来の商品だけでは、規模を拡大することもできません。場合によっては、将来、じり貧になるかもしれません。そこで、いろいろ、トライアルをしました。若い方々に、いろいろ、企画もさせ、トライアルもしました。しかし、まったくものにはなりませんでした。かつての成功を実現した現社長も、限界を感じていたかと思います。
そのような中で、3代目になる後継者に、新商品開発の勉強をさせました。専門家に依頼して、継続した勉強をさせました。
しかし、現社長もこれには葛藤があったようです。自分での経験でも、いろいろ勉強した能書きでは何もできないこと、役に立たないこと、を実感していました。後継者に座学で勉強させても、それが何になるのか、という感触をもっていました。しかし、迷いながらも、そのような勉強をさせました。その座学の内容を見ているうちに、自分がノウハウで気づきあげてきた原理原則が中に入っていました。長年かかって見つけたものが、座学の中に、いくつかみつかりました。自分で苦労してみつけた原理原則なので、そのことへの理解は深いものがあります。決して、一般論としての理解とは違います。しかし、原理原則の勉強は、それはそれで有効であることに気が付いてきました。
世の経営者は、能書きではだめだ、と言って実践だけを重視する傾向があります。しかし、義務教育ではありませんが、必要を余り感じない勉強を無理に習得することは、決して頭でっかちになることではありません。原理原則を知っておくことと、それに魂をいれることは、矛盾することはないですね。多く経営者が、忙しい、役に立たない、として多くの抜本的な活動を避けていますが、これは、見直すべきでしょう。
企業にとって、環境変化は必須であり、その時に新商品、新事業は必須になります。それにこころして準備するようにしたいものです。