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サッカー選手におけるスプリント能力の重要性とそのトレーニング戦略について

今回のゲストライターは九鬼靖太(@kuki_seita)さんです。

元日本インカレ4位のスプリンターであり、現在はコーチング学の博士号を持つ大学教員&スプリントコーチです。
陸上短距離選手指導だけではなく、昨シーズン(2018年)は筑波大学蹴球部のスプリントコーチも務めるなど、サッカー選手のスプリント指導経験もある数少ないスプリントの専門家です!

最近は短距離選手、サッカー選手にとどまらず、「市民ランナー高速化プロジェクト」という活動を開始しており、スプリントを他分野で応用してくださっています。

ではさっそく九鬼さんの記事スタートです。



1. 筆者プロフィール

はじめまして。今回の記事を担当させていただく、九鬼靖太と申します。はじめに、簡単に自己紹介をさせてください。
私は、陸上競技の100m走を専門に競技を続けていました。高校生から国体選手として社会人まで、縁があって競技を続けられ、全日本インカレでは100mで4位(自己ベスト記録:10.45秒)という成績を残しました。
選手を引退後は、筑波大学で博士号を取得し、現在は大学教員として大阪経済大学で教鞭をとっています。私の研究分野は、トレーニング・コーチングであり、常に実践と研究活動の融合を念頭に活動を続けてきました。

上述の通り、私の専門は陸上競技の短距離走でしたが、筑波大学で出会った師匠の谷川准教授とサッカーの日本代表の原口くんとの出会いから、短距離走の技術や知見をサッカーに応用する面白さを知りました。
博士論文では、筋力の評価法や筋力の左右差の評価法についての研究を行いましたが、研究対象者の多くはサッカー選手であり、このような記事を書く機会もいただきました。

また、ご縁があって、2018年度シーズンは筑波大学蹴球部でスプリント・トレーニングコーチとしても活動できる機会に恵まれ、その活動を通してますますサッカーの魅力を知ることができました。
その時に、当マガジンの立ち上げメンバーであるイクサポと一緒に仕事をして、選手の怪我やパフォーマンスについてよく議論をしました。また、松本くんとは研究室が同じで、一緒に研究活動に没頭した仲間です。
大学でのご縁が広がり、PITTOCK ROOMの素晴らしい活動に触れることができ、嬉しく思っています。

前置きが長くなりましたが、今回の記事では、「スプリント」という視点から、サッカーについて考え、スプリント能力を高めるためのトレーニング戦略について、実際の研究データも交えながら、話題を展開していきます。
拙い文章ではございますが、どうぞ最後までお付き合いください。


2. サッカーの試合における総移動距離とスプリント能力

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