環境のために油の消費を減らそう : 植物油から考えたこと
昨日、パーム油生産が様々な環境問題を引き起こしていることを紹介しました(昨日の記事はこちら)。そこで、その現状に対して、解決策はあるのか考えてみました。
1、違法生産を減らす
実は19%のパーム油農園では違法にパーム油が生産されています。しかも、その違法生産は土地あたりのパーム油生産率が低いのです。
つまり、違法伐採までしてパーム油を生産している上に、あまり多くのパーム油が取れていないということになります。
これからさらに、パーム油の需要が伸びていくと言われている中で、この違法なパーム油生産の生産性を上げることが一番環境破壊を防ぐことができるとも言われています。
生産性の悪い違法生産から卒業してもらうために、輸入国として積極的にRSPO認証が付いているものを輸入することが挙げられます。
RSPOとは、「持続可能なパーム油のための円卓会議 (Roundtable on Sustainable Palm Oil)」の略であり、人と環境にいいパームに与えられている認証です。
もちろん、この認証に問題点はありますが、日本がこれを積極的に輸入する必要はあるでしょう。実際に、EUが輸入しているパーム油は全てRSPO認証がついているものです。
2、油の消費量を減らす
昨日の記事では、パーム油が一番森林伐採をしにくい植物油生産だと述べました。
そこで、僕が考えたことは現代人は油の消費をし過ぎているということです。
チョコレートなどのお菓子やインスタント食品、ファーストフードには油が多く使われています。
これらの食品をたくさん消費しなければ、植物油の生産量を抑制することができ、パーム油生産による環境問題も緩和できるはずです。
油が多く使われている商品を避けることは環境にも健康にもいいかもしれません。
3、最新の研究を実装する
最近の研究では、パーム油が実験室でも作れるようになっており、ビル・ゲイツなどの投資家が出資していると言われています。
これによってパーム油を安価で大量に作ることができれば、東南アジアでの森林伐採は格段に減ることでしょう。
※もちろん、パーム油産業は東南アジアで多くの雇用を生み出しているため、雇用の問題は浮上しますが、、、
また、昨日の記事では、廃液が問題になっていると述べました。その問題を解決する方法として、廃液をバイオディーゼルにしたり、出てくるメタンガスを燃やして発電する方法も考えられています。
廃棄物は扱い様によっては「資源」に変えられるのです。
これにはIHIなどが取り組んでおり、これからに注目したいところです。
以上、3つの解決策を述べてきました。私たち個人にできることは、2番目の「油の消費量を減らす」ことです。
今日から買い物をする時に、「この商品は油をたくさん使っているのか?」と考えてみてはどうでしょうか。