「ピルワ」が届きました!
ついに!恵文社にやってまいりました。
チリ南部のちいさな町より土地に伝わる手仕事「ピルワ」というカゴ。
とにかく、かっわいぃ〜!です。
持ち手が長く、手触りはやや硬め。この硬めの素材、ものを入れても少々のことでは網目が崩れない。これは使い勝手もよさそう。
聞くと、現地ではマーケットなど普段使いでもよく見かけるとのこと。
このモダンなデザインは、近年の需要に合わせて編み出されたものだそう。それぞれの家庭で続く”手仕事”はこうして現代風にアレンジを加え、時代を超えながら受け継がれているとのことです。
当店にやってきた「ピルワ」は山に自生するチュポンというパイナップル科の植物を選定・採集したものを素材に、伝統的な製法で作られているものですが、地域によっては森林破壊の影響で良質なチュポンが採れず、他の植物を混ぜて作られているとのこと。
ご紹介いただきましたオシャラさんのお話を聞きながら、こうした工夫は、とても大事な何かを含んでいることのように感じました。
文脈や伝統が生きたものは、”もの”としての耐久性があるからこそこうした工夫が出来るのかもしれません。
国が大切なもの・残したい文化として認定している「ピルワ」ですが、他にもチリには様々な手仕事があるそう。
南アメリカ大陸を縦断するように南北に国土が伸びるチリの最南端は世界の果ての1つ。この細長い土地の中にいくつもの先住民のグループがあり、その伝統の手仕事も様々です。
その中でも「ピルワ」はマプチェ・ラフケンチェ族だけの文化です。
昨年のインスタライヴでお話しいただきました巨大な民藝市場を持つペルー・アヤクーチョの”織物”や”アヤクーチョ刺繍”における分業制とは違い、「ピルワ」は基本的に各家庭での手仕事が基本だそうで、それぞれの生活に合わせたペースで生産や販売を行なっているのだとか。
手仕事のもつ愛嬌、伝えられた製法による耐久性。
それぞれの手のひらに帰るような”もの”の美しさは大切にしたい気持ちを起こさせます。
(原口)
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