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11月1日-12月15日 | 『つくる人になるために ― 若き建築家と思想家の往復書簡』刊行記念展
旅先でのスケッチやドローイング作家としても活躍する建築家の光嶋裕介さんと、奈良の東吉野村に人文系私設図書館「ルチャ・ リブロ」をつくり、キュレーターを務める青木真兵さん。このふたりの約2年におよぶ往復書簡をまとめた一冊『つくる人になるために ― 若き建築家と思想家の往復書簡』を8月に刊行いたしました。
なぜ建築をつくり続けるのか、「ちょうどよく」働くことはできないのだろうか、私たちにとってお金とは何なのだろうかなど、日常の些細な物事にふれながら、私たちが何気なく受け入れている社会の「常識」を揺さぶるような対話へと展開します。モノづくりに限らない「つくる」行為を手がかりに、「人間という生き物」として暮らしていける社会を考え、生きるための土壌を耕すような対話が本書にはあります。
また、この本を彩るイラストを描いてくださったのは、「ルチャ・リブロ」で司書を務める青木海青子さん。クマとバイソンは著者ふたりのイメージキャラクター。対話のテーマによって、いろいろな姿をみせるクマとバイソンは必見です。
さて、このたび、『つくる人になるために ― 若き建築家と思想家の往復書簡』の刊行を記念して、光嶋さんが日ごろから取り組まれているスケッチ( パネル)とドローイング作品、そして「ルチャ・リブロの日々」を収めた写真と青木海青子さん作のブローチを展示販売)させていただきます。
料理をする、人々が集まる場をつくる――じつは私たちは何かを「つくる」ことで日々を過ごしています。本を読んだり、だれかとゆっくり対話をしたりすることも「つくる」ことへとつながっていくこともあるでしょう。人それぞれに「つくる」がある。そんな日々の暮らしにひそむ「つくる喜び」を再発見し、自然を含む「他者」との豊かな対話がこれからを生きるヒントであり、糧となるかもしれません。
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2023年11月1日(水) - 12月15日(金)
11:00 - 19:00
恵文社一乗寺店 書店左奥スペースにて
今を生きる私たちにとっての「つくる」ことと、自らの手を動かし「つくる」ことへの喜び。社会的な枠からはみ出ながらも自分の意志を貫き、「シュートをうつ」ことの重要性。些細な日常のできごと、現代社会の背景、内と外と自然の関係性について、同時代を生きる / 生きてきた二人が日々模索することとは。
当書『つくる人になるために ― 若き建築家と思想家の往復書簡』もぜひお手に取っていただければ幸いです。
(担当:韓)