これからの観光で、ますます求められるアクティビティ情報を届けるむずかしさ。
都農町に住んでいると、日常的にバーベキューやキャンプ、釣り、マリンレジャーを楽しむことができます。
小さな町ながら海、川、山に恵まれ、畑や漁港もあるため、レジャーから農業・漁業体験まで、さまざまなアクティビティを提供できる環境なのですが、これを町の外から来た人に伝えるとなると、かなりむずかしいのが現状です。
僕らも、仕事の関係で町外から来た人を、必ず町内案内するのですが、場所だけで行くと、都農ワイナリー・都農神社・道の駅、あとちょっとまちなみを見て、で1時間で終わっちゃうコースになりがちです。
でも、季節に応じて、僕らが仕事でお世話になっている生産者さんのところで収穫体験させてもらったり、海で海藻とりしたり、とれたて食材でバーベキューしたり、滝の前でヨガしたりすると、当然ながらゲスト満足度は格段とあがります。
問題は、知り合い、友人でない人たちがどうやってこのような体験・アクティビティの情報を手に入れて、楽しんでもらえるのかです。
1. アクティビティ×ホスピタリティ
海外をはじめ、遠くに行けなくなって久しいですが、それだけに近場で楽しめるアクティビティや、出会った人のホスピタリティの重要性が増しているように感じます。
じゃらんの都道府県別の魅力度ランキングでは福井県が2位に。
理由として、県内旅行が増えたため、カニ+宿ののんびり旅が評価されたとのこと。
総合満足度では15位の宮崎県、「地元の人のホスピタリティ」では2位!
これは腹落ち感あります。
宮崎の人はとにかくやさしくてあったかいですから。
一方で、「ご当地ならではの体験・アクティビティ」になると30位。
サーフィンをはじめ、アクティビティの要素は多いので、強みの人柄と相乗効果を高めて、ポイントあげていきたいところです。
2. ご当地感のあるアクティビティをどう出すか
Googleで「都農町 アクティビティ」で検索すると、トップにくるのが「アソビュー」のページです。
残念ながら、写真ありのコンテンツが表示されず、神社・ワイナリー・道の駅の次はカラオケ。。
「宮崎・青島・日南」は、サーフィンやカヌーなど、マリンスポーツ中心に、充実した内容ででてきます。
都農町観光協会のホームページには、情報がわかりやすくまとめられていると思うのですが、欲を言えば、目的地とあわせて、釣り・キャンプ・バーベキューなど、アクションごとのインデックスがあるといいかなと思います。
あとは、民間の関連サイトにどれだけ掲載促進していけるかが課題。
3. アクティビティ情報拠点を
現在、都農町で「道の駅つの」の改修・増築設計をしています。
企画段階で、店舗のスタッフのみなさんに、お客様からよく聞くご要望を聞きました。
・矢研の滝にはどうやっていけばいいか?
・尾鈴山キャンプ場の申し込み方は?
・都農ワイナリー以外に行くところは?
・観光農園など、収穫体験できるところはないか?
町外から来る人が、アクティビティの情報を求めていることは、道の駅で聞く限りでも明らか。
都農ICから近く、国道10号線沿いでアクセスも良いので、「道の駅」に「アクティビティ情報センター」をおくことを企画提案しています。
日本の滝百選、都農町の名所「矢研の滝」への行き方の問い合わせも多いと聞くのですが、山道を登っていくアクセスのため、靴やウェアーなどが揃ってないと難しいですよ、とお声がけするそうです。
このようなニーズに対応できるよう、アクティビティセンターで靴やウェアーの販売も行い、単に名所観光にとどまらせず、ちょっとしたプチ登山・ハイキングを楽しめます、という魅力づけもできるのかなと思います。
長野県の飯山市では、アウトドアメーカーと提携して北陸新幹線の飯山駅開業にあわせて駅構内にアクティビティセンターが開設されています。
人材は、アウトドアメーカーに勤めていた人材を取り込んでいます。
ウィンタースポーツはもちろん、夏場のサイクリングや登山、カヌーやラフティングを積極的に訴求しています。
飯山市内の事業者や市民活動団体が参加して設立された「一般社団法人信州いいやま観光局」が運営しています。
「アクティビティ情報センター」という場は、やろうと思えばすぐつくれると思うのですが、問題は運営組織と人材。
さらには、改修・増築というハードの手直しとともに、商品・情報のオンライン化を強化していくことが重要だと思います。