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地方の未来を担う中学生と、起動してる大人が考える自分にとっての”幸せ”と”志”。

立志式。昔でいう元服ですが、都農町では、毎年中学2年生が将来の決意や目標を宣言する場として実施しています。

今年から僕らが、総合学習の時間「つの未来学」、職場体験「つのワク」に続き、この「立志式」を本番合わせて8時間のプログラムとして企画、運営をしています。

「志」は、起業家や経営者にとって、とても大切なことと実感もあるのですが、どちらかというと"to do"、行動に近いイメージを持ってました。

なので、"to do"の手前で、まずはどうありたいか、自分なりの幸せな状態≒”to be”を考えることも意味があるのではと思い、「志」とセットで、自分なりの「幸せ」を考えて言語化してもらうことにしました。

とはいえ、「幸せ」って面と向かって聞かれて、ぼくも含めて多くの人は照れ臭いし、簡単にはことばにできないもの、中学生はなおさらのこと。

考えやすいように、「幸せ」8つの要素に分解、
・たとえばどうだったら家族は幸せといえるか?
・どんなところに住んだら幸せそうか?
など、少し身近なことから考えてもらうことにしました。

8つの要素(1つは空白で自由に設定)に、現時点での優先順位5段階につけて、みんなで共有したら、それぞれ個性が出てわかりやすくなるかなと。

一番伝えたいことは、自分らしさに「正解がない」ということ。

自分にとっての幸せだから、誰からも評価されることはないし、自分が納得できればそれで良い。

(幸せチャート byイツノマ)

「幸せチャート」を書いたら、
次に「私にとっての幸せ、一言で言うと」
最後に「幸せになるために立てる私の志」
の順で思考を進めてもらってます。

最終的には、1人30秒で、幸せチャートを手に持って発表。
当日、現場で見れないご家族やご親戚も見れるように、動画でライブ配信、後日、つのTVでも放映しようと準備中です。

(本番まで8回のプログラム予定)

まずはお手本として、イツノマスタッフとお二人の先生に、10分程度、自分たちの「幸せ」「志」をご披露いただきました。

ふだんは聞くことがないので、中学生たちの表情は好奇心でいっぱい。

(宮越先生の学生時代)

まず、自分なりに書いてみます。

どんなことを書いたか、全員に共有。
日ごろ、ふざけたり遊んでる友だちが、意外に真剣に幸せを語ってることを見るのも、また一つの刺激になれば。

例えばこんな幸せ
・家族|自分の可能性を広げてくれる
・人間関係|互いを尊重でき、支え合える
・学び|自分の興味があることを探求できる
・仕事|自分のためではなく大切な人のため
・貯金|生きていけるだけあれば良い
・住むところ|人とのつながりを実感できる場所、宮崎県内
・自分の時間|好きなことを好きなだけできる
・生き方|ゆっくり自分のペースで伸び伸び生きる

レーダーチャートは、家族、仕事、住むところ、自分の時間が5で最優先

一通り、自分なりに考えて優先順位もつけてみた上で、日ごろ会わないような大人たちの考える幸せや志を聞いてみることに。

語ってもらった4名に共通するのは、中学生が想像できる年齢の上限?と思う30歳前後。

4名に共通するのは、業種業態を問わず、自分でコトを起こし、ヒトやマチを動かしている起動人、さらに都農町と接点がある人にお願いしました。

1.米本大河さん(株式会社EDOGA代表取締役)

VR起業家の米本さん。

一昨年、マザーハウス山崎副社長の紹介でZOOMでお話ししたところ、盛り上がりすぎて、わざわざ都農町にリアルできていただいたのがご縁。

一人一台配布されているタブレットの利用も慣れてきて、ZOOMでの講演会もスムーズにできるようになってきました。

正面モニターとタブレットで見やすく
アルバイト時代、鏡に映る自分を見て絶望。。

挑戦の数だけ、強くなれた。
失敗の数だけ、信用してもらえた。

挑戦するから失敗できる
ぶっつけ本番は失敗するので、0回目の本番=VR

(米本さんにとっての幸せ)
等身大でいる自分を肯定できる

(幸せになるために立てる志)
今が大事
違和感から逃げない
辞めるなら一度向き合ってから

中学生から積極的に質問

海外で起業して、まもなく失敗。貯金も底をつき、苦悩のアルバイト時代を経て VRと出会った米本さん。

幸せを考える上で、何度も出てきたキーワードが「等身大」

中学生たちにとっても、失敗、挑戦、等身大というキーワードは印象に残ったはずです。

2.永井彩華さん(株式会社kaettara代表取締役)


栃木県小山市出身の永井さん、かえれる地元をつくる活動をするために起業しています。

昨年、永井さんが主催するオンラインコミュニティで、ぼくが登壇させてもらったことがきっかけ。

都農町では、まだまだ30歳前後で活躍する女性が少ないため、地元にいないロールモデルとして、参考にしてもらえればと。

高校まで小山市で暮らしていたが、正直、やりたいことはイメージわかず、大学は東京へ。

永井さんの問題意識として、
地方出身者はなぜ
・好きな仕事をすること
・家族のそばに住むこと
どちらかをあきらめなければならないのか

地元で仕事をして、子どもを育てられれば、かえれる地元になると考え、まずは東京にいる栃木県出身者と定期的に飲み会を開催、累計1,000人に!

(永井さんにとっての幸せ)
夢中になれるものがあって挑戦し続けること

(幸せになるために立てる志)
答えが決まっていない挑戦
「かえれる地元をつくる」過程を楽しむ

3.富山恵梨香さん(IDEAS FOR GOOD副編集長)


ゼロカーボンタウン宣言をした都農町で、小・中学生の選抜チームが、町長や議会に政策提言する活動を、IDEAS FOR GOODとして取材いただいたのがきっかけ。

現在はパリに住む富山さん、当日はなんと5時からのスタート!

パリの風景を見て
(2月4日に掲載されたIDEAS FOR GOODの記事)

大学時代から海外に旅することが多かった富山さん。仕事もベトナムで。
出会った人の数だけやさしくなれたと。

幸せや志を考える上で、富山さんから中学生たちに好きなことばをメッセージとして。

人生の意味はあなたのギフトを見つけることです、
人生の目的はそれを与えることです。

4.河野文也さん(都農コミュニティクラブ代表)


ぼくが知る限り、都農町で唯一の20代Uターン起業家、河野文也さん。
月額2,000円で教室受け放題の習い事、「都農コミュニティクラブ」を主宰、サブスクモデルで、スポーツ、空手を仕事にできるように。

強調していたのは、私は平凡です。

起業した理由は
自分がやりたいことが仕事としてなかったから作った
我慢して生きる<自分で作る
職業”空手家”を作るために

(河野さんにとっての幸せ)
やりたいようにできること

(幸せになるために立てる志)
やりたいことに全振り

都農中学校出身の河野さん、後輩からモテモテ

4名の話を聞いていて、共通するのは、等身大やありのまま、過程を楽しむなど、自分らしい自然体な感じにあるなと思いました。

起業や志というと、ものすごく気合いや覚悟、ストイックな印象を持つ中学生も多いかと思いますが、すこし身近に感じられたのではないでしょうか?

2月21日の発表に向けて、中学生たちの幸せや志に対する考え方をおおいに聞き出して、一緒に考えていきたいと思います。

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