まちづくりホステルALA 「働く」「学び」を軸に、観光とまちづくりの間にありそうなこと
今年に入ってすぐ、約5反(5,000㎡)の畑(耕作放棄地)に空き家が2軒ある、という情報をいただき、現地を見にいってから半年。
9/13(月)に「まちづくりホステルALA」を開業します。
最初の動機は、「ここに住みたい!」と思ったこと。
自分やイツノマメンバーが住みながら、東京や大阪から来てくれる仕事仲間や学生が、都農町自慢の畑・海・星空を見てフレッシュな食材を食べながら合宿的に過ごせたら楽しいだろうなと。
そんな、ゆるやかなワクワクから企画。
開業できるのはたくさんの方々のおかげです。
この場を借りて心より御礼申し上げます!!!
不動産・建設投資をしていただいた秀建設株式会社 様
商工業振興対策事業補助いただいた都農町 様
創業まもない僕らに融資いただいた宮崎太陽銀行 様
1万人の町でホステルを経営するのはとても難しいと自覚しつつ、なにかやりようはないものか、とALAをつくりながら考えてる、5つの間(あいだ)にありそうなことを。
1. 観光とまちづくりの間
都農神社・都農ワインが有名な都農町ですが、じゃあ国内外からどんどん観光客・交流人口を増やせるかというと、そこまでの集客力はないのが実情。
一方、まちづくりは、どこの町でも、長年一緒にやっている内部の人たちだけでは、発想や情報・スキル・ネットワークに限界が。
まちづくりの手段として観光を考えることはありますが、逆(=観光の手段として、まちづくりを考える)はあまりないかなと。
「まちづくりに関われる、手伝える」を動機に来て、結果的に名所やおいしいものを楽しんでもらう流れが実現すると、観光とまちづくりの間がいい感じに埋まって交錯しそうです。
いまは、ありがたいことに、町のグランドデザインづくりやデジタル化、ゼロカーボン、閉校になった高校跡地の活用など、まちづくりに関わるお仕事をさせてもらえています。
この一年、まちづくりやデジタル化に関心のある都市部の20代を中心に採用して対応力をつけてきましたが、そうそう1万人の町に飛び込んできてくれる人はいないもの。
もっとゆるやかでよいので、都市部にいる人たちが、僕らの仕事をシェアしてもらえれば、お互いにWin-Winかなと。
副業、リモートだけだと、片手間で結局うまくいかないイメージがありますが、僕らが地元にフルコミットできていて、外部人材のフィルタリングができれば、机上の空論や東京のコピペを防げて、実践的な提案を一緒につくることで、町にとっても町外の人たちにとっても、良い結果を出せそうです。
そんな「観光」と「まちづくり」の間を埋める、距離を縮める拠点が、ALAの理想です。
2. 「旅」と「働く」「学び」の間
「旅」と「働く」がシンクロしてきているのを実感したのは、SAGOJO(サゴジョー)さんと話した時でした。
SAGOJOは、旅先で「シゴト」をすることで、クライアント(企業・地域)から「リターン」を受け取りながら旅することができる「すごい旅人求人サイト」です。
旅しながら働きたいという2万人近くが登録していると聞いて驚きでした。
明日、SAGOJOさんからALAとの提携内容をプレスリリース予定!
もうひとつ実感したのが、ALAが高校や大学の修学旅行、インターンの目的地としてのポテンシャル。
京都の公立高校が、緊急事態宣言によって延期してますが、11月には160人近い高校生が都農町に来訪予定です。
3月に高校が閉校になった都農町に残るは中学校1校のみ。
僕らがキャリア教育を担当させてもらってることもあり、中学生と京都の高校生をつなげる予定。
日中、高校生がいなくなった町では、中学生たちがちょっと上の世代に出会う縁がなくなり、将来の選択肢をせばめてしまうのではとの懸念。
他市町村から高校の修学旅行を誘致することは、町内の小・中学生にとっても意義があるのではと考えています。
また、今月から東京の大学生が3ヶ月近く、ALAにインターンをかねて滞在予定、授業は都農町から受ける予定です。
東京と滋賀の大学で教える先生たちも、忙しい間をぬってALAに遊びに来てくれました。
両大学と、観光・食・まちづくりをテーマに、授業プログラムづくり、町との協定など、通年でまちづくりの実地体験ができる企画をはじめることなり、これから楽しみです。
3. 住宅と宿泊施設の間
ALAをつくるもともとの動機が「ここに住みたい!」でしたので、建物2棟のうち1棟にはいち早く引っ越しました。
ホステル棟のリノベーション工事は、毎朝、現場確認や設計・デザインの確認もでき効率的でした。
また、僕が引っ越してから、東京や大阪からの仕事仲間が来てくれて泊りながらゆっくり話せる環境には早くも満足しています。
先月は、仕事仲間が2週間近く滞在してくれて、イツノマの仕事以外にもワーケーション先として、ALAを活用してくれました。
ホステル棟に住むイツノマ吹田あやかさんとともに、昔ながらの言葉でいえば「住み込み」、ホテルGMっぽくいうと「Live In」型ですが 笑。
シェアハウスとゲストハウスの間っぽい感じになれば楽しいかなと。
今後、新たに都農長に移住してきた人が一緒に住んだり、広大な敷地にモバイルハウスやテントを建てて住むなど、「住まいかた」の選択肢も増やせていきたいです。
4. 町外と町内の間
昨日開催した内覧会は、ほぼ告知しなかったこともありますが、町長、議員さんから小学生、近所の人がたくさん来てくれてにぎわいました。
小学生やお子さん連れの地元のファミリーから出た意見としては、
「おともだちとここお泊まり会したい!」
「週末は家族で泊まりに来たい!」
小さな町のホステルとしての活用法のヒントがたくさんもらえました。
先週には、ALAを会場に、「若者ひろば」と称して、町のグランドデザインを作成しながら、明日からすぐ起こせる100のアクションプランについて若者たちと意見交換・アイデア出しをする場をスタート。
初回は、東京から来ていた設計者も合流してくれて、地元の若者と一緒に都農神社でマルシェをやるとしたら?というテーマで盛り上がりました。
今後、隔週水曜日19時から定期開催の予定です。
「若者ひろば」を開催する日に宿泊している人たちにも声がけして、町内外の20代、30代の交流が進むと理想的。
ALAには建物に併設してテントサウナも設置。
宿泊ゲストのみならず、町内の人たちとも、サウナを通して交流、コミュニケーションをはかっていきます。
今週は、はじめて夜に実施してみましたが、星空みながらのサウナは、なかなか良かったです。
5. オンラインとリアルの間
まちづくりホステルALAで開催していくプログラムのひとつ「まちづくりカレジ」を9/1からオンライン上でスタートさせています。
初回は39名の登録をいただきました。
その後、Slackを開設して、まちづくり会社の一日や、まちづくりのリアルを共有しています。
隔週で「いろりNight」を開催、今週の木曜日には10名近いメンバーで、僕らが実際に都農町でやっている仕事や構想を共有、次回からは、サーキュラーエコノミーや図書館をテーマにブレストを実施予定です。
オンライン上でゆるやかにつながりながら、年に何回かはオフ会として、ALA現地で行うプログラムを企画、リアルも楽しんでいただく予定です。
6.まとめ
ALAの語源は、フィンランド語の畑&日本語の「あら!」
驚きやセレンディピティが起こる畑になればという思いを込めました。
ロゴタイプALAに込めた思いは、人と人が交わり、交流すること
シンボルマークには、尾鈴山、2件の家、畑、樹木と星空を。
「人も野菜も育つ畑」を目指して、次なる大きな課題は、3.5反の畑の活用法です。
ALAから、新しい畑の活用法、一緒に考え実践してくれる、パートナー募集中です。ご関心ある方はお気軽にお声がけください!
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?