馬体重を知る(2)
前回に引き続き、馬体重について学んでいこう。
馬体重の増は心配要らない事が多い。減は心配
競走馬の体重は、おおよそ470キロ程度。だから±10キロ程度は増減のうちに入らない。
競走馬はこれだけ体重増減がある
1.ごはん(飼葉)を食べた→2キロ増
2.調教をした→最大6キロ減
3.輸送をした→最大10キロ減
4.トイレ→1キロ減
このように、体重はかなりブレがあるので、JRAも厳密に体重を公表していない。(中央競馬は2キロ刻みで発表している)
体重測定後、トイレをしたら、それだけで1キロ減るのだから。
馬体重増が良い場合
若い馬(若駒という)は成長期にあるので、体重が増えるのは良いことである。(増えないほうがおかしい)470キロを超え、500キロ代となっても問題ないことが多い。
馬体重が「大幅に」増えた場合
この場合、ふたつの読みをする。
1.成長してたくましくなった → OK
2.調教不足 → NG
このどちらかなので、よく観察しなければならない。
成長ではなく、ただのデブになっている場合があるということだ。
馬体重が減った場合
馬体重が減っている馬は走らない。体重減で許されるのは、「太り過ぎを戻して、本来の体重に戻った時」だけだ。
基本的に、馬体重が減った馬というのは不調だと断定して良い。
特に、休養した馬の体重が減っているというのは大問題である。
体重を問題視する目安
レースの予想において、体重を問題視するのは、おおよそ10キロ以上の増減とするのだが、必ず馬年齢も併用して見ること。
大事なことなのでもう一度書くが、体重増はあまり心配要らない。
そもそも競走馬は重いほうが勝ちやすい(統計上証明されている)。
10キロ以上減らした場合は、よく情報を収集し、何故減ったのかを知る必要がある。
例えば、
1.(海外)遠征から戻ってきた後、体重が戻らない
2.調教失敗
3.体調不良
4.食欲不振(夏バテ)
5.病気
等が疑われる。
もちろん馬は生き物なので、「この馬は夏場になると15キロほど落ちるが全く心配要らない」という馬もいる。(特に古馬)また、太りやすい馬の場合、ちょっと休養したら15キロも増えた!ということもある。それを元に戻したような場合もある。
馬体重は、必ず一度二度、確認したほうがいい。
馬体重は「競走馬の戦闘力」である。しっかり食べている重量級は、それだけで脅威となるのだ。