エリザベス女王杯 重賞解説
イギリス王室と日本競馬
“エリザベス女王杯”と聞いて思い浮かぶものはやはり英国王室の 故 エリザベス2世女王だろう
実はエリザベス女王は牧場で生産しながら所有するオーナーブリーダーでもあった
ディープインパクトの血統表の母→母母→母母母と順に遡っていくと“ハイクレア”という馬にたどり着く
その馬こそがエリザベス女王の愛した名牝である
エリザベス女王杯の由来
元々は1970年から1975年に施行されていたビクトリアカップという牝馬三冠の三冠目のレースが前身であり、1976年にエリザベス女王が来日された事によってレース名を「エリザベス女王杯」と改名し、京都芝2400mで施行されていた。
1996年には牝馬路線の拡充を図り、出走資格を4歳牝馬(現3歳牝馬)から4歳以上牝馬(現3歳以上牝馬)に変更された
その後、秋華賞が新設され、牝馬三冠対象レースからは外され、秋の最強女王決定戦として今日にいたる
ちなみに
実は「エリザベス女王杯」は正式な名前ではなく、実際には「Queen Elizabeth II Cup」という2013年にイギリス王室からの許可によって正式な名前は日本語表記では「クイーンエリザベス2世カップ」の略称がエリザベス女王杯となっている
近年の傾向
正直、京都のコース改修によって1年分しかないということはかなり厳しい点ではあるが、昨年や他の芝2200mのデータから京都競馬場の新コースの傾向を読み解いていく
・前走GII組が有利
過去10年で3着以内に入線した30頭のうち、20頭が前走GIIを走っており、その中心は府中牝馬ステークスである
2021年に10番人気で制したアカイイトは府中牝馬ステークス 7着からの巻き返しであった
※阪神開催なので参考程度に
・JRA GIの連対経験馬が有利
過去10年の3着以内の馬は過去にJRA GIで連対を経験した馬が30頭中17頭にのぼる
特に上記に該当する4歳馬は狙い所であり、3着内率は50%を越えている
・前年の好走馬に注目
2017年~2019年と3年連続2着のクロコスミアを代表に連覇を達成したラッキーライラック、2014年の勝ち馬ラキシスは2013年の2着馬
このように前年の好走馬は必ずマークしておいた方がよい
連覇か、譲れない古馬か、それとも3歳世代の台頭か…
執筆者 阪神巧者