レジオネラ肺炎
いつもnoteを読んでくださっている方ありがとうございます!!
初めて読んでくださった方、初めまして!!
病院で働く皆さんの役に立つ知識をお伝えできればと思います!!
救急外来で働いていた時にレジオネラ肺炎の患者さんの診療にあたったので今回はレジオネラ肺炎に関してまとめます。
臨床像
突然の高熱と呼吸器症状で受診する点はその他の肺炎の同じです。しかし、咳嗽や膿性痰や胸痛が少ないとされています。
先行する上気道症状も少ないことが多いです。
消化器症状(下痢、嘔気嘔吐、腹痛)や中枢神経症状(痙攣、頭痛、意識障害)などの肺外症状を訴えることがあります。
検査
尿中抗原(感度56%~99%、特異度100%)
症状開始の48h~72h以内に陽性となり、治療後も数ヶ月陽性が持続する。従って、レジオネラ肺炎を強く疑った場合は連日尿中抗原を提出する意義はあります。また、陽性となった場合は既往歴にレジオネラ肺炎がないか確認が必要です。
グラム染色では染まらないためヒメネス染色が必要です、また培養もBYCE培地が必要です。
採血検査が特徴的です。
低Na、低P、CK上昇、肝逸脱酵素上昇、低Pltなどがあります。
画像検査
CTでは非区域性に広がるすりガラス影、辺縁が明瞭なコンソリデーションが血管気管支束に沿った部位に広がる。
治療
1st choiceはニューキノロン系になります、ただし、使用する際は結果の可能性を否定しておくことが大事です。結核だった場合はpartial treatmentとなってしまいます。
または、マクロライド系も使用可能です。
処方例
レボフロキサシン 750mg/day
ジスロマック 500mg/day
ジスロマックは心疾患の既往がある患者さんに使用して場合、QT延長症候群、Torsade de pointes、心室性不整脈が出現する可能性があるので初回投与時などはモニタリングすると丁寧です。
参考文献
杉田陽一郎先生 著 研修医のための内科診療事始
日本臨床微生物学雑誌 Vol. 19 No. 2 2009. 15