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夢を見た
どこかの旧家に嫁いだ夢だった、
友人と外を歩いていると、建築現場に通りかかった。友人は「うちトイレ工事中だからここで借りるわ」と、ヘルメットの作業員のいる建物に入っていった。
そして次に場面が変わって、自分が自分の嫁いだ先のトイレを使いにいく夢。
そこは西洋建築で、建物がこれまた工事中。
広くて薄暗いカントリーバーのような空間。床はおがくずを蒔いてあってもおかしくないようなフローリング。フロアを横切り、トイレへと通じる木の柵を外して脇に立てかけた。
そして見下ろすと、1メートル下木目のある和式トイレ。そのまた下は吹き抜けで、階下の台所が遠くに見える。これも台所の神様、荒神さんがいそうな石造りの厨房。まるで薄暗い土間のようだ。
さて、階下まで5メートルはあろうか、トイレは宙に浮いている、足場は皆無に近い。
空中和式トイレに向かって私は果敢に挑戦する。そして、たどりつく。
そのトイレの周りには本やらお札、小銭、小切手帳等があり、どう見ても日常使いの空間だ。
これが普通? と疑問を抱きながらも目的を果たし、また昇る。行きも地獄の帰りも地獄、艱難辛苦の七難八苦。
なんとか手探りでフロアにたどり着き、柵を元のように組み立てようとしていると、そこはいつの間にかカントリーなレストランになっていた。
90代くらいの西洋老女がやってきて、
「前の人長かったね」
こっちは知らない人でも平気で話しかけるからこっちもざっくばらんに
「はい、わたしです」
じゃ次に、とトイレに向かう老女。
あ、そこは、と言うより先に90マダムは
「一ヶ月に一回はここに通っているからね」
颯爽とした足どりで、オープンな個室へと消えていった。
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