三体 - 感想・引用
今回の記事は、中国人作家によるSF小説です。Netflixでも実写化され、多くの反響を得ました。著者である劉 慈欣はアジア人初のヒューゴー賞受賞者となっています。物理学の三体問題から発し、大きなスケールの問題を扱っており、面白い小説だと思いました。
この記事では、本の要約をするのではなく、輪読会を行うにあたり、私が読んだ感想や本からの学び、一部引用を紹介するものです。輪読会用のメモなので、一般的な記事のようにきちんと整理されているわけではないのでご了承ください。
登場人物 (Wikipediaからの引用)
葉文潔
清華大学物理学部の天体物理学の教授で、2004年に退職した。楊冬の母親。
1967年、文化大革命の批判闘争で、父親が紅衛兵によって殴打されて死亡するのを目の当たりにした。その後、大興安嶺での労働に下放され、生産建設兵団の『大生産報』の記者である白沐霖に『沈黙の春』を巡る問題で陥れられ投獄されるが、専門的な知識のおかげで罰を免れ、楊衛寧と雷志成の仲介で「紅岸基地」に入った。
紅岸基地では、地球外文明を探索する極秘プロジェクトに携わった。1971年、彼女は偶然にも太陽が電波を増幅して反射する機能を発見し、太陽を介して宇宙空間に地球の情報を信号にのせて送信した。
彼女は最初の宇宙への信号送信の直後に楊衛寧と結婚し、返信を受け取った後に妊娠し、娘の楊冬を出産した。しかし、三体文明からの返信の存在が雷志成に知られてしまったため、彼女は秘密を守るために雷志成を暗殺することを決意し、機会を捉えて夫の楊衛寧と共に殺害した。2年後、彼女は紅岸基地を離れ、清華大学に戻った。また、地球三体協会を設立したマイク・エヴァンズに請われ、その精神的な統率者となった。
史強
対テロ専門家の警官。かつて中越戦争に参加した経験を持つ退役軍人。行動は粗野だが、勇敢で細心の注意を払い、柔軟な発想を持つ。少将の常偉思が主宰する、軍警の垣根を越えて中央情報局(CIA)のメンバーはじめ世界各国の組織も参加する地球防衛安全保障局に派遣され、その会議に参加する。汪淼や丁儀とともに科学者の自殺事件の捜査を行う。
紹琳
清華大学の物理学教授であり、葉文潔の母。彼女の父親はアインシュタインが中国を訪れた際に同行者の一人であり、アインシュタインと短い交流を持った。文化大革命の時には夫である葉哲泰を告発し、批判に参加して彼を死に至らしめた。
楊冬
物理学者。葉文潔と楊衛寧の娘であり、丁儀の恋人。1979年生まれ。高校時代には羅輯と同級生。
2007年、物理学への絶望から、「物理学は存在しなかった」という遺書を残して自殺した。
後の調査で、三体から送られてきた智子が加速器の実験を阻害していたこと、そもそも三体との関わりの起源が母、葉文潔の行為にあった事を知って絶望したことが明らかになった。
丁儀
物理学者であり、楊冬の恋人。ラフな身形で酒を好むが、口調は丁寧で非常に才能がある。球状閃雷の研究で巨大原子を発見し、世界的に有名になった。
雷志成
紅岸基地の政治委員で、天体物理学専攻出身であり、政治委員の中でも数少ない知識人である。紅岸基地の運営に力を尽くした。
葉文潔を紅岸基地に入れることに慎重で、基地内での彼女の活動や研究を厳しく制限する一方で、彼は政治的な地位向上のために葉文潔の研究成果を自らのものとして利用しようとした。
葉文潔が三体文明からの返信を隠蔽した際、彼は密かに制御コンピューター上でバックグラウンドで動かしていた監視プログラムによって葉文潔の行動を察知したが、そのために葉文潔によって口封じされた。
マイク・エヴァンズ
地球三体協会の実際の創設者であり、父親は富豪であった。
「種の共産主義」の支持者。地球の生物の種を分け隔てなく平等に扱うべきで、人類が欲望に任せて他の生物を抑圧することを嫌悪する。中国北西部で自然保護活動を行っていたとき、電波天文台の立地調査のためにやってきた葉文潔と知り合う。彼は、人類が欲望のために環境を破壊する行為を強く非難し、これに共感した葉文潔が、地球を救う手段を提供すべく三体文明に関するすべてを彼に打ち明けた。その存在が確認された後、彼は三体文明を地球に招き入れるために、受け継いだ莫大な財産をもとに地球三体協会を設立し、葉文潔を協会の最高指導者に任命する。
その資力を用いて6万トン級タンカーを入手し、生活環境と、三体と通信する大型パラボラアンテナを具える大型船 "JUDGEMENT DAY"(「審判の日」号)に改造し、地球三体協会の本拠地「第二紅岸基地」とした。
地球三体協会では「降臨派」の指導者であり、彼が三体文明との対話を主に担当し、2007年に地球に到着した智子を介して三体文明とリアルタイムで情報交換を行なう。その情報は「降臨派」で独占した。
「古筝作戦」で死亡した。
1379号監視員
最新の三体文明が宇宙に他文明からの電波を求めて多数設置した観測ステーションの一つである1379号監視ステーションで電波監視などを行う監視員。葉文潔が発信した地球の情報を受信して、たった一つの恒星を巡り永遠に恒紀が続く豊かな水に恵まれ生命に富み作物が良く採れる夢のような楽園が存在することを知るが、一方で三体文明に絶望し、三体によって地球が蹂躙されるのを望まず、太陽系の座標を知る手がかりとなる返信をしないよう『不要回答』(応答するな)のメッセージを地球に送る。この行為は三体文明に対する裏切りで、強制脱水したうえで線維化した肉体を焼却する刑死が当然のところだが、元首によって刑を免除され、地球文明が滅ぶのをその目で見て絶望する様に仕向けられる。
元首
最新の三体文明の現在の最高指導者。感情というものを持たず、葉文潔からの情報で移住先が見つかって喜ぶこともなく1379号監視員の裏切り行為に激怒することもない。淡々と粛々と三体文明の存続の為に戦略を練り星間艦隊の建造と地球出征を指示し、また、地球の科学技術が発達して三体を上回るのを妨げるべく智子計画を遂行し、製造された智子を地球に送り込んで物質研究を阻害し、地球社会に混乱をひきおこして地球の力を削ぐ。一方で1379号監視員の如き「軟弱」な思想が三体に広まらぬよう地球に関する情報の統制も行う。
感想
三体問題からこんなにスケールの大きい物語にできるのはすごい。
中国人が書いた物語。
アジア人初〇〇みたいな賞を多く取っている。
前回読んだ『月は無慈悲な夜の女王』味を感じる。
文化大革命のシーンが出てきているが、よくこれが中国国内で出されたなと。
文潔が途中で、地球に三体星人を受け入れることを決断してしまった。
現世に絶望していると確かにこうなるよね。
智子(ソフォン)
地球に飛ばされた陽子
次元を上げると、エネルギーを多く持てる。
地球の科学技術の発展を止めるために送られる。
アルファウスケンタウリ星に文明があるのになぜ気づかなかったのか。
三体文明もよくわからん。
4光年先だったら、観測で気づいてもおかしくなさそう。
また、4光年先まで飛ばせる宇宙船を作れるのになぜ来なかった?スイングバイとかしないの?
最終的に三体人は来るのか?
結末はまだ輪読会の誰も知らないので、気になるところ。
Netflixでも、まだ完結版は出ていない。
予想(輪読会内)
三体問題が解決され、恒期と乱期の繰り返しがなくなりずっと安定する。
三体文明が地球に侵略した時に、新たな発見があり、それを自身の文明に適用・応用して、安定する。
VRのゲームが実はタイムリープしており、過去・未来の現実世界に影響を与えることが判明する。そこを拠点に何か三体文明に攻撃するための突破口を見つける。
SF小説は大体パターンなので、新しいパターンが出てくるかどうかは微妙。
年々、宇宙とかに対する興味は減っているのでは?
実際、どうなのだろうか。
引用
この記事で掲載した引用は、Glaspの機能を使ってエクスポートしています。Kindleのハイライトをエクスポートすることに興味がある方は、以下の記事をご覧ください。
また、この本のトップハイライトは以下のリンクよりご覧ください。