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やりたいことをやれ - 感想・引用

著者プロフィール: 本田宗一郎
1906年(明治39年)、静岡県に生まれる。小学校卒業後、アート商会(東京・自動車修理工場)に入社。1928年、のれん分けして浜松アート商会を設立。自動車修理工として成功するが飽きたらず、東海精機重工業(株)を設立しピストン・リングの製造を行う。1946年、本田技術研究所、1948年、本田技研工業(株)を設立。オートバイ「ドリーム」「スーパーカブ」などを次々に開発。1959年、英国マン島TTレースに初参加。1961年、マン島TTレースで1~5位を独占して完全優勝する。1962年、四輪車に進出。1964年、F1GPに挑戦。1965年、F1メキシコGPで初優勝。1972年、低公害のCVCCエンジン発表。アメリカの排ガス規制法であるマスキー法規制に世界ではじめて合格する。1973年、社長を退任、取締役最高顧問。1989年、日本人として初めてアメリカの自動車殿堂(AHF)入り。1991年、84歳で逝去。

やりたいことをやれ Kindle版

今回の記事は、本田技研工業の創業者で、昭和の名経営者として有名な本田宗一郎さんの本です。伝記ではなく、本人が書いており、名言・金言が非常に多い本です。

この記事では、本の要約をするのではなく、輪読会を行うにあたり、私が読んだ感想や本からの学び、一部引用を紹介するものです。輪読会用のメモなので、一般的な記事のようにきちんと整理されているわけではないのでご了承ください。

感想

  • 気概のある男だと思う。

    • 熱いオヤジという感じ。

    • しかし、その中でも凝り固まった老害みたいな思考ではなく、柔軟な思考を持った人なのだと思った。多分、そういったところが中小企業のオヤジで終わらせず、この人を世界的に有名な経営者にしたのだと思う。

    • 年配にありがちな、年齢が上であれば何が何でも敬え見たいなのはないし、むしろ若者への期待感や若さ・情熱みたいなところを重視している。

    • あとは、エンジニア・技術屋に特徴的な本質に迫る思考が見受けられる。

      • 科学や論理、合理性を大事にする価値観。

      • 便所を借りて、表面的な人との付き合いを避ける。

    • 様々なことに対して執念を感じる。

      • 資金不足は、知恵と労力で補えば良い。

    • 誇りやプライドを感じるところも多い。

    • 人生そのものが博打。

    • 良い人に巡り合うというのは非常に大事だなと思うし、本田さんもそれに恵まれたのだと思う。

  • 過去の偉人の色々な側面を感じる。

    • Steve Jobs

      • 需要は生み出すもの。マーケットリサーチではない。

      • 仏像から得られるデザイン。盗むというところ。

    • ヘンリー・フォード

      • 国家観や社会の発展

      • 資金面や法律面で、国家等の保護を受けるべきではない。

  • 良い言葉・考え方が多かった。

    • モノを作る方と売る方。

    • 技術は礼儀から始まる。

    • 作られたものには魂が現れる。

    • 結局は人柄。

      • 人に恵まれないと難しい。

      • 悪い思想の元には悪い人が集まってくる。

      • 困った時に助けてくれる・知りたいことを教えてくれる人柄。

        • ただ、迷惑をかけてはいけないというところはそうなのかと。

        • 定義はしていないが、迷惑にも色々あるのかなと。

        • インド人が子供に教えている「迷惑をかけても周りに助けてもらえる人になりなさい」

  • 企業の存在意義を考えさせられた。

    • いつ、誰が、どこで受けとめても、なるほどと納得できる思想を持つか持たないかで、企業の生命は決る。妥当かつ普遍的な民族を超えた哲学があれば、その企業は必ず世界へ伸びるといってよい。

    • ここから考えると、会社は存在意義を無くした時に終わるのだと思う。

      • 資金が無くなるのは別に終わりではないのかなと。

引用

資金の足りない分は、知恵と労力で補えばいいのである。

人間の心を理解し、喜怒哀楽を理解し、不満や希望を知らなければ、大衆に受け入れられる商品を、創造し生産することはできないはずである。

国の保護を受けたものでいいものは一つもない。結局は、自分が苦労しなけりゃダメなんだ。通産省の保護すれば育つんだ、という考え方はまちがいだと思うな。子どものうちなら保護してもいい。大学を出てからも保護してたら、いいわけがないよ。

経験が尊重されるためには、その人がその経験を通して、いつ、だれが、どこで考えても納得のできる正しい知識を学びとっているかどうかによる。

勝負は自分の力でやるべきですよ。私は変なテクニックで商売はしたくないナ。本業で体当たりしたい。

構想とかアイデアとは、いってみれば魂のようなものだ。自分がつくったものには魂が入ってくる。だから愛着もわいてくる。人間と物質との精神的なつながりというものは、こうして生まれてくるのだ。

自社ブランドを安売りしちゃダメだ。死守するつもりで、誇りを持たないとね。

知識というのは、それを使って未来を開拓するのでなければ価値はないのだ。

だからといって科学は人間の持つ最高の能力であり、いつの時代でも変わることのない正義であり、道徳であることは変わりないはずだ。現代において科学の未熟をとりあげて、科学を否定することは絶対に許されない罪悪である。人間否定であると思う。

いつ、誰が、どこで受けとめても、なるほどと納得できる思想を持つか持たないかで、企業の生命は決る。妥当かつ普遍的な民族を超えた哲学があれば、その企業は必ず世界へ伸びるといってよい。

歴史とは、いつわりも真実も、気まぐれや偶然も、すべて時代の流れの中でいろいろなかたちをとりながら伝達されてきた、とても価値の高い情報なのだと思う。

結局、商売というものは相手を尊ぶことから始まるんだ、というふうに順序立てて説明すれば、分らん人は絶対にないですね。

発見はあっても発明はない―という言葉がある。一見、独創的に思える発明も、そのどこかに、これまで人類が積み重ねてきた何千年という時間や知恵が生かされているからである。

そのためには経営者、人の上に立つものは人を見る目、見抜く力を持たねばならない。ここが大事なところですね。そしてその場合、その人の学歴、経歴などの過去の既成観念にとらわれ、能力を想定してしまわないように、私は極力努力した。あくまで現時点、将来にわたってその人がどういう能力を発揮しうるか、という観点のみから人を見るように心掛けてきました。

スピードを否定する人間は敗北者だと思います。

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