君たちはどう生きるか (岩波文庫) - 感想・引用
今回の記事は、ジブリで映画にもなった『君たちはどう生きるか』です。人生をいかに生きるべきかという問いを通して、主人公の精神的成長が見られます。また、その問いには常に社会科学的認識とは何か?という問題が関わり、それらの認識やものの見方に大きな影響を与える一冊です。
この記事では、本の要約をするのではなく、私が読んだ感想や本からの学び、一部引用を紹介するものです。メモなので、一般的な記事のようにきちんと整理されているわけではないのでご了承ください。
感想
タイトルにある通り、生きるための指針がコペル君という主人公が体験するストーリーを通して読者に考えさせるものだった。
本で取り上げられているテーマは、以下の7つ。
1. ものの見方について。
2. クラスのいじめにどう対応するか。
3. 人間同士のつながりについて。
4. 貧乏について。
5. 偉大な人間とは。
6. 友人への裏切りについて。
7. これからのあなたの生き方について。
どのテーマも、個人的には学びが多く、もっと若いときに読んでおきたい本だったと思います。その中でも、個人的に好きなのは「偉大な人間とは」の章で、ナポレオンの生涯について論じているところです。
「第一に君は、今まで君の眼に大きく映っていた偉人や英雄も、結局、この大きな流れの中に漂っている一つの水玉に過ぎないことに気がつくだろう。次いで、この流れにしっかりと結びついていない限り、どんな非凡な人のした事でも、非常にはかないものだということを知るに相違ない。」「英雄とか偉人とかいわれている人々の中で、本当に尊敬が出来るのは、人類の進歩に役立った人だけだ。そして、彼らの非凡な事業のうち、真に価値のあるものは、ただこの流れに沿って行われた事業だけだ。」
宇宙や人類といった長いスケールの時間の中で見ると、人間の一生は非常に短く、どれだけ英雄が出てきたところで、それは先人の積み重ねの上でできるものであり、人類全体で見ると成し遂げたことは小さいなものとなります。これらから先人への尊敬の念が湧きます。人類の歴史の中で、小さいと知りながらも、現在・将来の人類のために、貢献・進歩となることをしなければならないと気が引き締まる思いでした。
引用
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