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大人は子供をいっぱい愛そう

全人類的に、大人はすべての子供を愛そうよ、それを態度に表そうよって話です。
昔、友人宅で、その家の幼児…1,2歳くらいだったか…を眺めていたとき。一緒に訪問していた友人が言ったこと。どういう話の流れだったか…たぶん“今日の日をこの子は覚えてないんだねえ”というようなことを私がつぶやいたからだと思う。「私たちだって、小さい頃、こうやっていろんな人にかわいがってもらっていたと思うよ」
その言葉がずっと心に残り、そして思い出すほどに、じわじわ深い、と感じるのです。
そう、私だってまったく記憶には残っていない。けれど、きっと、多くの人が、かわいいねと目を細めて赤ちゃんの私を見つめていた。一瞬すれ違っただけの人も。
子供というだけで、多くの大人から和やかな笑みを向けられ、好意の嵐を受ける。それが、人を信じるってことを育んでくれる。これからの人生がどんなに大変でも、くじけない心を作る大事な栄養分になる。
大人になって思うのは、傷ついた記憶ってなくならないってこと。何十年たっても心に残る。自分で納得できる理由をつけて傷を深くしないように心がけるけれど、ゼロ=なかったことにはできない。乳幼児だって記憶はなくなっても、きっと傷は残る。
人間の心は恐ろしく繊細。そして、どんなに血を流しても他人からは見られない。だから、大人になるほど、自分で自分の心が傷つかないよう慎重になる。でも…
周りの大人が幼い自分を大好きでいてくれた、そのことのパワーって大きい。子供は、大人からたくさん笑顔を向けてもらうことで、底力をつける。
赤ちゃんは、周りの人が喜ぶと自分も喜ぶんだそう。たぶんそれが、人間の本能。子供の時期に大人の笑顔に接するのは大事。
世には、精神的に過酷な環境で育つ子供もいる。生命を脅かされ救助が必要、とは認識されていなくても、子供本人にとっては超深刻な場合がある。子供にとっては、自分が見える場所だけが世界のすべて。大人から見れば、それほどたいしたことじゃないと思えることも、大きな苦しみだったりして。日々闘っている子供は、少なくない。
そんな子供たちも、いつかどこかで、突破口やチャンスがきっとあるはず。反対に、どんなに子供時代が愛情たっぷり恵まれていても、人生の落とし穴があるかも知れないし。
他人はそれほど悪いもんじゃない…その信頼は生きていく芯になる。それは、子供時代の小さな経験の積み重ねによるところが大きくて、大人なら、誰でもそれに寄与できる。
私たちは、子供たちすべてに愛情を注ぎたい。その子自身の人生にも社会にも大きなプラス。自分自身にも。笑顔を向けるくらいの気持ちの余裕は、常に持っていたい。

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