ひとりブックカフェ構想(折原圭)

ひとりブックカフェ(架空)の構想を練ります

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脳内イメージ出力アプリ「脳啜(ノズ)」についての覚書

随時更新 電子書籍用端末向けアプリ「脳啜(ノズ)」は、テクストを読んで脳内に刻まれた視覚的イメージを正確に出力することができる 読了時、それぞれが脳内で無意識裡にイメージした通りの画像(イラスト・写真)が出力されるので、答え合わせの要領で読書モチベーションが高まると一部で人気である 脳啜で活用されている主な技術は超高度なアイトラッキング機能である。読者の視線が文字を追う速度の差、単語理解までの時間、叙述関係の整理をする時間、反芻の有無、瞳孔の微動などの変数を総合的かつ高

    • ラーメンズの傑作コント『採集』から「怖さ」を学ぶ

      ラーメンズが好きなのですが、特にお気に入りのコントは『採集』かもしれません。 かもしれません、と言うのは、コントと言いつつなんか噛めば噛むほど怖い話ですし、笑いたいときに見るもんじゃないからです。強いて言えば完成度の高さにニヤリとしたいときに見ます。良いもの見たーって気持ちになる。 けっこう有名だし、『採集』に関する考察を書いたブログ記事はいくつかあるようなのですが、そうなるのも頷けるなっていう作品。 だからいまさら『採集』に関する記事を書く意味なんてあんまないようなの

      • 羽川翼の話をしよう/完全に正しいという異常な個性について

        ※サムネイル画像お借りしました。 以下、本編です。 羽川翼が好きだ。 だから羽川翼の話をしようと思う。 『猫物語(黒)』のあらすじを追うので内容は盛大なネタバレになります。 未読の方はご注意ください。 なお、『物語シリーズ』は話しがどんどん進行して、キャラクターの性格や行動がどんどん変わっています。 この記事では、羽川翼の高校2年4月頃というごく限られた期間の、障り猫という怪異と関わっていた時期の話です。最新の羽川翼の情報ではないのでご注意ください。 羽川翼と

        • それ「うつ」じゃなくて退屈なだけかも!/『モモ』の「致死的退屈症」

          ミヒャエル・エンデの『モモ』の中で「致死的退屈症」という言葉が出てきます。 灰色の男たちに時間を支配されてしまうとやがてかかる、死に至る病。 症状は、「うつ病」に酷似していると言われています。 致死性退屈症の症状致死性退屈症の症状が作中で説明されているので少し長いけど引用します。 退屈なんだ「退屈症」という表現がえらくマイルドだなと思った人はいますか。 致死的と聞いても後ろに退屈がついてるから、『モモ』を読む大人はこの病気を本気で怖がったりしない、かもしれません。

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        • 長編小説 感想文
          3本
        • 読書ハック
          6本
        • 今一番好きな短編小説
          2本
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          2本

        記事

          夏目漱石『こころ』「精神的に向上心のないものは馬鹿だ」の意味が分かるような日

          「精神的に向上心のないものは馬鹿だ」ってことば、何で知ったんだっけ。 いや、ほんとははっきり覚えている。 夏目漱石の『こころ』。 このセリフの意味ひとつとっても、『こころ』は難しかったけど、読み終えると何かが分かった気がした。 『こころ』ってタイトルに惹かれた学生は多いと思う。 単純でストレートで柔らかく身近で、それでいて深淵で切実な気配がする。 これ以上ないタイトルに思えるけど、大学時代の後輩に、「特に深い意味を込めてつけたタイトルじゃないらしいですよ」って教

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          小説のレビューがものすごく難しいわけ、そして困難を突破する発明

          発明って大袈裟ですね。けど小説レビューを納得できる形でしたいと考えている僕が、ああでもないこうでもないといろいろモソモソと考えたことをメモしておきます。 前提として 本を紹介するyoutubeチャンネルやInstagramのアカウントは多いけれど、それらを見るにつけ嫉妬感情を抱いてしまう自分がいます。 本は本でも、特に小説を専門としている人々。 一昔前はニッチなジャンルだったのかもしれないけれど、昨今ではものすごい量の小説紹介アカウントがありますね。 僕は狙いすまし

          小説のレビューがものすごく難しいわけ、そして困難を突破する発明

          バカみたいな話だけども、小説を頼りにするわけ

          いつだったかどこだったかまったくうろ覚えなんてもんじゃなく曖昧な記憶なんだけれどもいつか聞いたか読んだかした話で、 この世はお釈迦様だかブッダだかの修行の地であり、一人で全人類の人生を体験しているんだそうです。 うろ覚えなりに何だかこの話は心に残っていて、たまにこのことについて考えます。 僕は釈迦様の修行の一部 つまり、僕は今僕という人生を体験しているお釈迦様の途中にいる一部分であって、僕にとっては今、僕という人間を通して世界を見ているつもりだけど、これはお釈迦様が今

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          小説には「ストーリーからの脱出!」という側面が必ずある

          読み終わって、なんの話だったんだ?と思う小説がたまにある。 批判的な感想ではなく、面白く読んだけど何を読んでたんだっけ?と自分の読解力のポンコツさを思い知る瞬間であります。 漫然とテクストを追い、何が起こったのかは何となく把握したけれど、結局全体として、総体として、この物語のつかみどころはどこだったんだろう、と分からなくなる経験。 冒頭では「たまにある」と書いたけれど、見栄を張ってしまいました。 本当は頻繁にあります。なんの話だったんだ?ってなる瞬間。 むしろ「分か

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          「ひとりブックカフェ」の写真集を作っています

          本のある空間、景色が好きです。 本の内容も楽しみますが、本はその周辺が非常に好ましい空気を纏っています。 控えめに佇んでいるくせにひとたび開けばめっちゃ濃い、めっちゃ喋る、沸々と情熱が滾っている。 ベタな言い回しですが「本は友達」ですな。内向的だという自覚がある僕には本当に「この世にあって良かったもの№1」に輝くくらいの物質なのです(友達に対する物言いではないですね)。 派生して、図書館、書店、ブックカフェなる場所。伴って家具調度、本棚、窓、装飾としての絵などなど、こ

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          書店とも図書館とも違う「本がある場所」

          近くに書店がなくって寂しい、みたいな投稿をスレッズですると、いつもより少し反応が大きかった。 近くに書店がなくて寂しい人ってけっこういるんだなと思うと僕の寂しさが半減したので投稿して良かったなって思いました。 ★★★ しかし、本屋さんを営むってのは相当難しいんだろうな、という想像もできます。 多分読書垢などをお持ちの方などは分かると思うけど、ネット上で本好きはたくさん見かけるものの、リアルな生活圏内では何故か日常的に本を読んでいる人って存在しないように感じるものだと思

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          丸テーブルを作った

          丸テーブルを作りました ありあわせのものを組み合わせて作ったのですが、なかなか可愛くできたと思います 近くで見るとボコボコしていたりセメントの粗さが目だったりなのですが、写真ごしに見ると良い感じではないでしょうか 出来上がったのが嬉しくてケーキを買って撮影会をしました

          やっとできた箱

          もう二週間ほど前に箱作ってます、みたいなnoteを書いたのだけど、ようやく完成しました。 ここに置きました。 取っ手も古くて可愛いのつけた。 中には古い写真を入れました。この木の写真はおしゃれである。 以上。

          失敗について分かりきっているのに割り切れないこと

          たいてい初めてのことってうまくいきませんよね? 失敗なんてするもんだし、エジソンじゃないけど失敗なんてなくて、うまくいかない方法が一つ分かった!って次にいけば良い、ということは分かっているけど、失敗が頭を過ると手が止まる。 これはどうしてなんでしょう。 僕の場合、サムネ画像のようなちょっとした工作は、絶対に試行回数が増えます。やる前から失敗が想像できる。 想像できるから先回りして対策を練ろうと考える。 こう書くと頭使っててエライって感じだけど、実際はうだうだ取り掛か

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          最近衝動買いした本

          欲しいとは思っていたのですが、いつも今じゃないと思って買ってない、みたいな本がありますよね? 僕にとってはこの『ペンギンブックスのデザイン』がそうです。 何故かいま、衝動買いしてしまいました。 他にも欲しいものリストにはたくさんの本が並んでいるのですが、それらを押しのけて何故か買ってしまった。 多分必要だったのでしょう。今じゃなきゃダメだったのでしょう。 タイトル通り、ペンギンブックスのデザインが年代順に並んでいます。 また眺めるだけでも楽しいし、読み込んでも楽し

          異世界転生モノには勧善懲悪が生きている

          『本所おけら長屋』を借りていて、二十巻あるのでしゃかしゃか読んで楽しんでいます。 時代小説って今まであまり触れてこなかったけど、少なくとも『本所おけら長屋』は本質的にライトノベルとすごく似てる気がします。 というか読み味(?)がこれまで読んだりアニメで見てきたりした異世界転生モノと似ている、と何となく感じました。 何でなのかなあと考えたのですが、仮説の一つとして、多くの異世界転生モノと『本所おけら長屋』どちらも、勧善懲悪が生きている、ってところにポイントがあるのではない

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          内向的な衝動性を満たしたい

          「満たしたい」とタイトルに打ち込もうとしたら誤変換で「見た死体」と返されて違う違うwwまったくお前はしょうがないパソコンだなあ、と朝からほのぼのとした執筆タイムを送っていたのだけど「内向的な衝動を見た死体」と一流れの文章にしてみるとなんだか妙に詩的な気がした。 表題の件。 何を書こうと思っていたかというと、「衝動的に生きる」とか「衝動的な行動」と言うと、やっぱり仄かにダイナミックなことを連想してしまうものじゃないかな、ということ。 例えば思い立ってすぐ海外のチケットを手