何の為に働くかー恩返しー
2021年の7月1日。
僕は昨日、会社を辞めた。新卒で入った大きな会社だった。辞めて何をしているかって、実家に戻って早めの夏休みを満喫している。
こんな機会でもなければゆっくりと考えることもないのか、ただ実家に流れるのんびりとした時間がそうさせるのかは知らないが、ファーストキャリアの振り返りとこれからについて少し考えていた。
新卒からの時間を振り返れば、それは「社会」「会社」という新たな常識と出会い、打ちのめされ、また同程度に反発しトライアンドエラーで「社会人」というものを学んできたそんな時間だった。
新卒の就活では、自分の理想とする社会や働き方、思い描くビジョンなどを壮大に掲げ、当然会社でも直接的ではないにしも様々な顧客に向き合う中で彼らの要望に応えつつ、最低限の自己実現はビジネスをとおして行ってきたと感じている。しかし、今これまでの時間を振り返っても、どこか空虚な言葉にできない充実感のなさがある。
一体、この気持ちの悪い感情は何なのか。そんなことを考えながら国民的ドラマ「半沢直樹」を見返していた。その際に思わず、自分に欠けていたものはこれだ!と思い立ったセリフがある。
「施されたら、施し返す。恩返しだ!」これは大和田常務が宿敵であった頭取にその処遇を巡って温情をかけられたことに対する自身の気持ちを表す一言である。
この言葉を聞いた時、僕は戦慄が走った様な気がした。僕に、これまで根本的に欠けていたのは、「感謝」であり「恩返し」の気持ちだったと気が付いたからだ。
ビジネスでは不祥事などがあった際、「顧客不在」などとよく言われるが、僕じしんもなぜ働くのか?その根本において、「自己実現」や「目標」、「ありたい姿」など、自分視点でしか考えられていなかったのだ。
なぜ働き、何の為に働くのか。
改めて考えた結果、今は「恩返し」の為に働こうと思っている。これまで支えてくれた、家族、友人、恩師などにはこれから僕がどんなに成功しても恩返しできないかもしれない。だが、驕る事なく感謝の気持ちを持って、これまで多くの人から注いでもらった恩を、ビジネスを通して目の前の人に、そして社会に少しづつ返還していく。その為に、自分自身に厳しくスピード感を持って、ただし働く意味を忘れずに、成長していきたいと思う。
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