プロの仕事はディティールで出来ている
Withコロナになって家で動画を見ることが多くなりました。それで、例年に比べてドキュメンタリーを色々と見ている中で、強く感じたことがタイトルになります。
一流と二流を分けるものは何だろう、と社会人として働き始めてから考え続けていたわけですが、やはりこの「ディティール」という部分に行き着くような気がするのです。
僕はPerfumeが好きなのですが、そのドキュメンタリーを見てもライブ一つが大変なディティールで成り立っていることを知りました。
その日の天候やお客さんの様子に合わせて直前にセットリストを変えたり、ダンスでは指の先まで神経を集中させ、ハイヒールの大きさもミリ単位で足にフィットするように調整していると言います。
また、衣装や演出、映像や写真など様々なプロたちが高い解像度で要因をコントロールしながら一体となって仕事をしている様子が伝わってきました。
卓球の日本代表である丹羽選手も、インタビューの中でラケットの重さが1gでも違うと変わってくると言っています。
僕の専門であるウェブアプリケーション開発においても、優秀なデザイナーは1ピクセルのズレにもこだわります。目標達成に向けてコントロールすべき無数の要因に対して、優秀な人ほど多くの要因をコントロールしています。
ここで気をつけるべきなのは、基本的に素人はプロがどれだけ細かいディティールにこだわっているかを意識的に理解することが出来ないということです。
例えば、僕はダンスの経験は皆無ですからドキュメンタリーでも見ないとPerfumeなどプロダンサーがどれだけこだわり抜いているかをライブパフォーマンスから理解することが出来ません。
上ではあえて"意識的"にという言葉を書きました。つまり、素人であっても「何となく素晴らしい」とか「なんか変」といったように直感的に理解することはあるでしょう。
ただ、それがどうして素晴らしいのか?と言語化して理解するには、知識や経験といったものが必要になります。
この認識については十分に意識しておくべきだと思いました。実際にやったこともない素人が一流の仕事をみて「あれくらい自分でもできそう」と思っても、大抵は出来ません。
やはりプロの仕事はディティールまでこだわり抜かれていることがほとんどなのです。やりもしない自称評論家は、そのディティールが見えないので的はずれなことばかり言います。
自分自身がプロであれば、一見簡単そうに見える仕事でも決して簡単ではないということを体感として知っているはずです。とすると、やはりただの自称評論家は何の専門性もない凡人であると思うのです。
プロの仕事はディティールで成り立っている。一流の仕事というのは、自分が取り組むことを高い解像度で見つめ、要因を分解し、ひとつひとつを丁寧にこなしていくことであると思います。
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