レシピカード(料理カード)の製作

 妻から要望があり、料理のレシピカードを作りました。

 妻からの指示は、
 ・大きさはB7(128mm×91mm)で横長のカード
 ・罫線は波線
 ・料理名を書く見出しのための線を左上に付ける。
 ・縦に3本の線を引き、材料名、分量、説明の3つの書く欄を作る。
 ・色は5色

 大体、以上です。 
 そこで私は、五号活字の2倍の幅の行を波罫で作ることにしました。
 また、見出しの線は、ちょっと変わった飾り罫にして、さらにレシピカードを検索して取り出しやすいようにインデックスの役割を果たす切れ目を右上に入れました。

 出来上がった試し刷りを見て、妻は「違うと一言」。かなりイメージと違うようでした。

 それで赤ペンで以下のとおりに修正されました。

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 ・見出しの飾り罫は余計。もっとシンプルな太い線。
 ・最初の欄の幅は3センチ、次の欄は1.5センチ
 ・波罫線はもっと横幅一杯に引くこと
 ・行をもっと増やして(間隔を狭めて)、行の間隔は6ミリにすること。
 ・インデックスのための点線は要らない。

全く、活版印刷の限界というか不自由さを知らない人からの指示です。一瞬、むかっときましたが、熟練の印刷工ならきっと、お客様のご要望をきちんと叶えることにやりがいを感じるのでしょう。私は、まだそこまでは到底及びません。

 一番もったいないのは、罫線は罫切りで一度切ってしまったらもう元に戻すことはできませんから、線の長さを変えることは材料をもう一度切り直すことになることです。そうなると、短い材料は使い物になりません(後で、切れ目を気にしないなら並べて使うことはできますが)。

 それで完成した組版です。

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 上下逆さまになりますが、行の間隔は五号全角と七号を併せて15.75ポイントになります。もちろん、指示のあったミリ単位で合わせることは難しいのでそこは少しさば読んでいます。

 完成はこちらです。

画像3

 毛萱街道活版印刷製本所街道では、ご要望があればこのような個別の発注への対応もさせていただきます。
 このカードは、デルマックスで印刷をして全部で約1,800枚作りました。

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