【work】資さんうどんと南阿蘇村のホテルに学ぶ、人口減少時代の2つの方向性
今週は遅めの夏休みで夫氏の実家がある福岡県・北九州市から熊本県・南阿蘇村へと家族で旅行してきた。
その中で心の中に残る愉しみとは別に、頭の中に引っかかったことがある。
資さんうどんの全国展開
北九州市の義実家に行く時、必ず寄るのが資さんうどんだ。
2年振りに訪れた小倉のお店はとてもきれいに改装されて注文はタッチパネル式になっていた。
店内の様子は変わっても、接客してくれるおばちゃんの温かさは変わらず。騒がしいさんちゃん、べえさんにもニコニコしてくれてありがたかった。
資さんうどんは先日すかいらーくグループの傘下に入り、これまで九州だけの出店だったところを今後は全国展開していくとのこと。
資さんうどんの大好きな肉ごぼう天うどんとぼた餅が、九州に行かずとも食べられるのはうれしい限りだ。
ホテルグリーンピア南阿蘇のリニューアル
南阿蘇村で宿泊したのはホテルグリーンピア南阿蘇。こちらは間もなくいったん閉館し、1年間の改装工事後リニューアルオープンするという。
たしかに建物はなかなかの年期が感じられ、虫さんが入り込んできたりほこりっぽさが鼻炎持ちの鼻を刺激するところもあった。体育館は雨漏りも。
とはいえ温泉は浸かっただけで身体のこわばりがほどけて疲れが抜けていくし、眺望はすばらしく雲海を見ながらの朝風呂を楽しんだ。
敷地は広大で子どもたちが遊べる広場があったり、体育館ではボール遊びやストラダーで駆け回るのが日課となった。
夕食を頂いたレストランは、メインの肉料理魚料理はサーブされ、主食と副菜、デザートは自分の好きなものを取りに行くハーフビュッフェスタイル。
ビュッフェメニューはバリエーションが他のホテルに比べると少ない印象ではあるものの、どれもとてもおいしかった。
特にカレー、コーンスープ、ソフトクリーム、ヨーグルトは何度もお代わりしてしまい、何気ないサラダの野菜も新鮮でこちらも毎食山盛りにいただいた。
朝ごはんは完全ビュッフェだが、夕食でも出ていたカレーが食べられたり、牛乳が苦手な私も飲める牛乳が飲めたりとこちらも大満足。
そのレストランで食事をしている時に、スタッフの人が別のお客さんとリニューアルについて話しているのが聞こえた。
それはリニューアル後、インバウンド向けのハイグレードホテルになるということ。公式ホームページに記載があるわけではないので事実の程は定かではないが、本当だったら半分楽しみで半分困った。
子ども連れの家族旅行にハイグレードホテルを選ぶことは、なかなか難しいからだ。
遠出しなくてもホテルに滞在するだけで子どもたちを思いきり遊ばせられ、温泉にゆったり浸かり、一品一品がおいしいレストランで食事をしてぐっすり眠る。
この時間がわんぱくな子どもたちと過ごす旅行には最適だったので、またすぐにでも来たいと思うホテルだった。
だからできればこのままで、少しきれいになったらいいなくらいなのだが、そうはいかない事情があるのだろう。
人口減少をダイレクトに感じる
今回の旅では初めて「本当に日本の人口は減っているのだな」と感じた。
東京に暮らしているとほとんど感じないのだが、なぜこの度でそんなことを感じたのだろう。
理由の1つに外国人スタッフの多さがあげられる。ホテルグリーンピア南阿蘇は出会ったスタッフの方の内7割は外国人スタッフだった。
帰りに着いた羽田空港の第三ターミナルバス乗り場で、バスの乗降案内をするスタッフもほぼ外国人で驚いた。
それ以外にも至る所で、日本以外のネームプレートを付けた方をよく見かけた。
そこで資さんうどんとグリーンピア南阿蘇の話に戻る。
資さんうどんはすかいらーくの傘下に入ることで全国チェーンのインフラを使い、出店エリアを広げることで客数を増やす方向だと仮定する。
逆にグリーンピア南阿蘇は業態転換することで、客単価の高いターゲットに的を絞るとする。
売上を上げるには客数を増やすか客単価を上げるかなので、人口が減って客数が増える見込みがない場合の方向性としてなるほどなと合点がいった。
ECモールの運営企業に勤める身として、自身の仕事に置き換えた場合できることはなんだろうと考えた。正直他の有名モールと比較すると客数を増やす方向で勝負するのはハードルが高い。
そうなると客単価を上げる方向にシフトし、お客様に満足いただける商品を増やして顧客満足度を上げてファンを増やし、1回の買い物の単価だけでなく生涯顧客単価(LTV)を上げる必要性がある。
このなんでもポチポチボタンを押せば買える時代に、消費者が満足する商品やサービスとは一体何だろう。
家族旅行の中での引っかかりからそんなことを考えていたら、夫氏に「またやってる…。」というような顔をされた。
ついつい社会事情や出かけた先での気づきをあれこれ考えて、仕事のアイデアに繋げてしまう癖が出てしまった。
でもこんな気づきの種が、いつか何かの実になるかもしれない。
何ものにもならなくても、考えることそれ自体が自身の身になっている。
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