夫が夜中に焼き豚を作る理由
今朝、起きたらコンロの上の鍋の中に焼き豚ができていた。夫氏が夜中に作ったようだ。「神だ・・・」と心の中で呟いて、そのままになっていたフライパンとシンクの中に残った少しの洗い物には目を瞑った。
夫氏が週に1回平日の夜ごはんを担当するようになって、早3か月。子どもたちも「木曜日は麺の日~!」と楽しみにしている。保育園の帰り道「今日お父さん家にいるよー」というと「今日メンメンの日?」と確認するほどだ。
夫氏は無類の麺好きで、学生時代はパスタ屋さんでアルバイトを長年していたそうだ。付き合い始めた頃に遊びに行った彼の家で、自分で作ったジェノベーゼソースのパスタを食べさせてもらったことも思い出深い。
ラーメン屋さんにもよく一緒に食べに行った。
逆に私は麺にあまりこだわりがなくて、麺よりパン、または米派。パスタもラーメンもうどんもそばも、お店で食べるものはどれもおいしい。代わりに自分で作ったものはイマイチだ。
そんなわけで夫氏が自宅でおいしいパスタを作ってくれると、毎回「おいしい!!」と本当に思うしありがたい。
子どもたちもお米より麺の方が食べやすく好きなので、週末の昼ごはんに夫氏が焼きそばやパスタを作ってくれると子どもたちが喜んで完食していた。
「これはもしかしたら平日もいけるかもしれない」と、夫氏に平日夜の麺担当をお願いしてみると意外にもすんなりOKが出た。夫氏もたまには夜ごはんに麺を食べたかったのかもしれない。
こうして始まった「お父さんの麺の日」。メニューはパスタ、ラーメン、そばなどが交代でやってくる。一番人気はカルボナーラで、次いでラーメンだ。
ラーメンは市販のスープを子どもたち用に薄めに希釈、大人用は少し濃いめと作り分けてくれる。毎回担当の日の昼ぐらいから「今日はラーメンだからもやしと煮卵と、ネギも買ってくるか~」と買い物までしてきてくれる準備の良さだ。
こうして夫氏がノリノリでごはんを作ってくれるのは、きっと
子どもたちがおかわりするほどよく食べる
子どもたちが楽しみにしている
妻(私)も毎回絶賛
妻(私)が口&手を出さない
得意分野に特化
という理由があるのではなかろうか。
特に私が準備も片付けも口と手を出さずお任せし、毎回「おいしい!!」を連発するのが肝だと思う。
以前はそれができなくて「子どもの分は野菜が何とかで」とかいちいち言ってしまっていたので、夫氏も楽しくなさそうだった。
また得意分野に特化しているのでこだわりもあり、ついに自分でトッピング用の焼き豚まで作るようになっていた。
ちょっと前まで家事分担の負担に悩んでモヤモヤしていた自分に言いたい。
「得意なことを丸っと任せてみたら?」と。
料理は自分がと意気込まず、家族に任せみることで新しい風が吹くこともあるものだ。
おかげで心にもゆとりができて、麺の日は子どもたちとゆっくりと過ごせるようになったのだった。
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