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個展をした話
個展をした。
友人から「なんか展示やれ」と言われたことだけが理由ではない。
いつかやってみたかった。
けど、自分には無理だって思っていた。
だって、誰かに見せるようなものなんて何もなかったから。
いつかなんて、やってこなかった。
けど、不意に来てしまった。そしてそれを受け止められた自分がいた。
![](https://assets.st-note.com/img/1697727093717-e1QvXfSVO2.jpg?width=1200)
ふいに僕に1年近い時間が与えられた。
その間続けてきたのが写真だった。
なんで写真を撮っているのかわからない、けれど撮らずにはいられない。
世界中に写真を撮っている人なんていくらでもいるのに、
なんで俺が写真を撮るんだろう。俺の写真になんの価値があるんだろう。
価値?
なんだそれ。
![](https://assets.st-note.com/img/1697727275185-cX7k7iTP4G.jpg?width=1200)
僕は僕の見ている、今目の前にあるこの空気と世界を残しておきたい。
忘れないようにするため?いや、そういうネガティブな感じじゃない。
もっとこう、ポジティブな。
あ、ここにいたんだ、俺。みたいな。何か確認できるような、登頂旗?みたいな。
誰かに認められたいとか、
素晴らしい何かを作ってやろうとか、
もうそういうのはどうでも良くなった。
俺が見たものを、ただ残してみたい。
なんか文句あっか。って。
![](https://assets.st-note.com/img/1697727547610-hbc4PrLNen.jpg?width=1200)
あ、やっぱウソ。認められたいし、素晴らしい何か作りたい。
![](https://assets.st-note.com/img/1697727862363-uZHx7s4X71.jpg?width=1200)
たくさんの場所に行って、たくさんの人と話したけれど、
そこから自分は見つからなかった。
比較はできても、それは自分じゃないんだ。
比較ができる自分っていうのは、いつも「ここ」にいたのだ。
だから僕はまたシャッターを押す。
衝動的に、意図的に、焦燥感と共に、無意識に。
![](https://assets.st-note.com/img/1697727630589-IRJeUXjzLB.jpg?width=1200)
その8,760時間の先に見つけた何かと、
それまでの経験が、写真に乗っかってくるから。
だからそれを散りばめた空間を作って展示した。
そしたら、来てくれた人に何かを届けられた気がする。
自分にも何かできるんだって、やっとわかった気がした。
僕の足跡は、誰かを幸せにできるんだって。無駄なんかじゃないって。
![](https://assets.st-note.com/img/1697728734963-1awSDMGLjy.jpg?width=1200)
そういうことを、今回個展をして思ったような、思ってないような。
とにもかくにも、やってよかった。
ってことを、残しておきたくて言葉にしてみた。