【詩】指輪
夏も終わるのに
薬指の指輪が悪さをして
指に汗疹ができてしまった
かゆくてかゆくてかゆくて
指輪を外してベッドサイドに置いて眠った
朝起きたら
あれ
薬指に指輪がちゃんとはまっている
眠っているうちに
知らぬ間
私は初めての結婚式を挙げたみたいだ
彼はなんだかいそいそと
めずらしく
先に仕事に出てしまった
私は恥ずかしがり屋の
新郎を追うこともなく
また眠りについた
もう一度起きて薬指の指輪を確かめるために
10年近くつけてきたはずの指輪を
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