11月米生産者物価(卸売物価) もはや重要ではない
11月の卸売物価指数(最終需要向け製品・サービス)は前月比0.3%上昇。前年同月比では7.4%の上昇。
卸売物価指数は生産者や小売業者、物流業者などの企業間で取引される製品やサービスの価格変動を映す。最終的に消費者向けの物価にも影響する。
食品とエネルギーを除くコアPPIは前月比0.4%上昇、前年同月比では6.2%上昇。
食品、エネルギー、貿易サービス部門を除いたコアPPIは前月比0.3%上昇、前年同月比では4.9%上昇。
サプライチェーンの目詰まり緩和と商品価格が下落していることを受けて、生産者物価の前年比伸び率は鈍化している。
次のグラフの生産者物価は食品、エネルギーを除いた指数である(上のグラフでは、そこからさらに貿易サービス部門も除いている)。
生産者物価上昇率が鈍化しても、FRBのターゲットである個人消費支出物価指数上昇率も鈍化するとはいかないようだ。
結局、今は生産者物価はそれほど重要ではない。賃金上昇率が重要だということだ。なので、生産者物価が市場に影響を与えることはないだろう。