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201 締めは雇用統計

5月2日発表の求人指数が予想よりも減少したことで始まった。
景気がかなり減速してきたのではと、需要減予想から原油価格低下、金利低下、円高(ドル安)となった。株価も下げたが、それは銀行株保有リスク回避の動きの影響の方が大きいかもしれない。

そして、週末(5月5日)の雇用統計。非農業雇用者数が前月比25万3000人増と大きく増加、その前の2月、3月が下方修正され、3か月前比は伸びが縮小したことで「雇用の伸びが続く一方で、労働需給の逼迫は緩和しつつある」と株式市場には好意的に解釈された。また、景気動向はともかく、最大時価総額のAppleの1-3月決算が予想より良かったことことも株式相場には好材料。さらに、銀行株に空売りの買戻しが入ったことも株価を押し上げた。
雇用統計では、賃金上昇率が依然高く、利下げ時期が伸びるのではと金利は上昇、円安(ドル高)になった。

米10年債利回り

原油(WTI)価格

S&P500

ドル/円

雇用統計
非農業部門雇用者数は前月比25万3000人増と増加数は前月より大きかった。

前月比

但し、3か月前比は縮小。それでも、実質GDP増加率で4%程度には相当し、景気後退には程遠い。

前期比、3か月前比

賃金の伸び率は低下しつつあるが、まだ高い。

前年同月比
3か月前比

銀行からの預金流出、信用供与(貸し出し状況)
破綻したFRCは大手25行の一つ。銀行から預金流出が起きている。MMFの利回りが銀行預金金利を大きく上回っている状態では止めようがない。ただ、中小銀行からの流出はそれほど大きく無い。SVB破たん時と違って、預金が保護されているのでパニック的な動きにはなっていない。

最後は4月26日(水)なので、この後さらに預金が流出しているかもしれない。

何と言っても、今のところ融資が極端に絞られている感がない。信用供与は引き締め意向なのだろうが強引さは見られない。預金の流出がある中で、貸し出しの減少が見られないことは、銀行に流動性がある程度あるのであろう。つまり、SVBのような放漫経営の銀行は例外的なのではないか。金融不安懸念からというより、FRCのように株式価値がなくなるのではないかという不安から株が売らているだけではないか。

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