見出し画像

161 為替 投機筋のポジション 円安スタンスに転換したところで

前回記事
2023年1月23日 118 為替 投機筋のポジション 円高スタンスに転換

最初に、いつものように、念のため、
相場は投機筋のポジション動向で決まるわけではない。むしろ、彼らも相場の後追いをすることが多く、彼らもしばしば間違う。
しかし、投機筋の情報収集力は凄い。そしてそれに基づいてポジションを張る。投機筋の動きは参考になるときがある(いつも参考になるわけではない)ということだ。

では、為替先物における彼らのポジションを見てみよう。
データは週次で、3月7日まで発表されている。3月10日のSVBの破たんは、この後に起きた。

(1)円/ドルポジション (先物市場ではドル/円ではなく円/ドルである。
赤の棒線が投機筋の円買い越しポジションである。目盛は右軸で上下を逆にしている。上へ行けば、円ショート(売り越し)で、円安に賭けていることになる。
3月7日までの2週間で投機筋は円ショートを急拡大した。日本の金融緩和は維持される一方、米国では次のFOMCで0.5%の利上げと予想してドル高/円安に賭けたのだろう。
面白いのは、円のショートポジションを拡大しているのに、ユーロのショートポジションは低水準のままだということだ。日本とECBの金融政策の違いが現れている。ECBも積極的に利上げしている一方、日本は金融緩和を維持している。
そして、この後思わぬことが起きる。3月10日にSVBが破たんした。投機筋はポジションの巻き戻しを余儀なくされたのだろう。つまり、円だけ買戻しが起きたのである。

ここから先は

394字 / 7画像

技術的な理由で作成した過去の相場記事の倉庫です。購入はできますが、販売を目的としていません。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?