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他との違いを考える 2.コーチは言語教育と会話の専門家

KECを他とdifferentにするもの」の2つめ。うーむ、こういうのを日本語では「口幅ったい」っていうんでしょうね。自分で言うようなこっちゃない。英語だとimpudent, bold, sassy, shamelessあたりが浮かびますが、たとえばアメリカ文化では、訳したところで伝わらなそうです。"Oh, come on. You gotta sell yourself."とか言われて、終わり。

もそもそするので、とっとと行きましょう。

「言語教育の専門家」というのは…

主に英語教育について、学んだり、教えたりした経験が長いということです。

英語教育については、かれこれ20年あまり携わっています。日本とアメリカで、幼児からシニアまで、英会話から入学・資格試験まで、趣味から死活問題まで、いろんな場所と対象の組み合わせで英語を学ぶ人たちに関わってきました。

TESOL (Teaching English to Speakers of Other Languages: 英語教員養成プログラム) では grammar(文法)、syntax(統語論)、phonetics(音声学)などの言語学系のほか、教育テクノロジー、文化、バイリンガル教育、第二言語習得などを学びました。幼稚園教諭の養成コースに混ぜてもらい、アメリカの子どもたちの母語/第一言語獲得についても学びました。

あとは、ほんのちょっぴりですが、日本語教育の経験があります。英語と同じく言語学系の各分野と教授法に加え、日本の社会、文化、歴史などを学び、日本語教育能力検定試験に合格しました。その後、運良くアメリカの大学で日本語を教える機会を得ました。が、ネイティブ役は私には荷が重く、1年で挫折。英語教育に出戻りました。

というわけで、日本語教育の方はやったうちに入らないぐらいの浅い経験ですが、母語や母国の文化について学んだ経験は、日本人の英語学習者にコーチングをするうえで、とても役に立っています。

「会話の専門家」というのは…

コミュニケーション学のうちの、Conversation Analysis(会話分析)という分野の知識と経験がある、ということです。会話分析は、「会話をする」ということを通じて、人々が実際のところ何をしているか観察、分析し、そこに現れるパターンを抽出する研究領域です。

私は英語という言語そのものよりも、それを使う人に興味があります。特に会話への興味が強く、「会話という切り口で、英語学習にアプローチできるはず」と思っていました。でも、英語教育の中心は言語学的な知識で、会話を学問として扱うことはほとんどありません。特に日本では「英語=お勉強、英会話=おまけ」といった、主従関係のようなものさえありそうです。

会話について専門的に学んでみて振り返ると、会話のことを知らずに英“会話”を教えていたころの自分が恥ずかしくなりました。当時の生徒のみなさん、すみません。反省して、今はがんばっていますから、お許しを。

KECのプログラムは、会話にはじまり、会話を教材にして進みます。もちろんセッションも会話です。


Photo by Nik MacMillan on Unsplash

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