【私】我々の内なる詩人たちと、会話を芳醇にしたものたちのちょっとした話
ジョン・レノンは幼少時から読書家で、不思議の国のアリスと鏡の国のアリスを熟読していたそうな。
彼の書いた詩の奥底にはそんな世界の
時空間もまた流れていたのかもしれない。
先週は読書の時間を通して【私】は
贅沢な詩の世界を遊泳していた。
そんな週末、息子が友人とお茶を喫しに
【私】のもとを訪ねた。
白毛猴(はくもうこう)という岩茶を
淹れた。このお茶の胸の領域を通り
腹に染み入る味わいが、彼らを饒舌にしたのだろうか………
彼らの若々しい話は 次第に
この茶の香りに呼応するような話に
移り変わっていった。
彼らの恋愛談義が語られる時空間は
見えぬ音楽を奏でるようになった。
中々良い。
あなたは聞いたことがあるだろうか。
良き茶壺は人の会話に耳をそばだて
茶の味を引き出しもするのだと云う
逸話を………
さて、彼らは、夜の街に更に会話を楽しむために出かけていった。
が、しかし、暫くして夜半、
【私】を 町に呼んでくれたので
とても、嬉しくなって 息子たちの
〆の二次飲み会にちょっと顔を出した。
服を着換え、アクセサリーを身に着け
赤い口紅を引いて出かけた。
彼らの話は
フリーランスの仕事についてや
人間関係、これからの展望
そして
二人のやってるヒップホップの話に
なって、聞くのが凄く面白かった。
ヒップホップでは
1.リリック
2.ライム
3.フロー
4.デリバリー
が大事というのが、何のことやら、
全然わからなかったので、
質問してみると
詩作力 韻を踏む力
歌唱力 そして、届ける力
伝える力ではなく、届ける力
が大切じゃないかという話しだった。
メッセージを届ける力、人に影響を及ぼすという力に魅力を感じていると
語っていた。
この話の追求は面白かった。
それから、読書が大切だ。
という話になったのが
ものすごく楽しかった。
白ワインと〆のスパゲッティと
チーズケーキをゆっくり食べながら、
深い話をして、
ご馳走してもらい、何だか、
本当に楽しかった。
幸せな気分だった。
食事も美味しかった。
ああ、世の中の一部に
詩の気分が復活しつつあるのを感じるのは私だけかな。
だけど、ボブ・ディランが
ノーベル文学賞をとったり
今年の人も詩人だったり
イギリスで
近年珍しく詩の書籍の
売り上げが上がったとか聴くと
なんだか、嬉しい。
文学や詩に意味を見出す気配に触れることはなんと居心地がいいんだろう。
これも、あれも、
コロナ現象の余波に含まれることなら
その点については
歓迎である。
芳醇な味わいには
細菌が一役買う場合もある。
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