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【エピソードトークから考える】「行ってみんとわからん」とその後


エピソードトーク:かん
聞き手、言語化アシスト:セキグチ



これはエピソードトークから何を思い、考えたのかを対話形式で表現・考察して振り返りつつ記録したものです



~自宅にて~

かん:一昨年かな。大学四年になった春頃だと思うんだけどね、

セキグチ:うん。確か5月くらいだったっけ?

かん:そうかも!ブラウス一枚で出かけてた気がする

セキグチ:ね!そのくらいだ

かん:うん。そいでね、バイト行くとき乗る電車の窓からいっつも遠くに見える、緑の屋根の建物があったんだよね

セキグチ:ほう。

かん:ずっと気になってたしいいなって思ってたから、見えてるしそんなに遠くもないだろうと思って行ってみたんだよね。自転車で

セキグチ:お!どうだった?

かん:なんかね、マンションだった!近くまで行くと、人の生活が見えたっていうか、まあ洗濯もんとかね。そこに住んでいるであろうおばあ様が掃き掃除してたりだとか

セキグチ:ほう。

かん:なんか遠くから見てると上の階の光が当たっとる部分しか見えとらんから、明るい童話的なイメージを抱いてたんだけど、実際近づいてみると日陰もあるし、人も住んでて、なんというか地に足が付いてるなって思ったんだよね

セキグチ:理想と現実、みたいなこと?

かん:ん~。そうとも言うかもしれんけど、なんというかね。どっちもほんとの姿で、どっちにも異なる魅力があって、でもやっぱり自分で行ってみて近づいてみないとわからんことってあるなって気づいたというか。自分が、遠くから見てる時のイメージに理想とかあこがれ?みたいなものを抱いたら近づいて確かめないと死にきれない的な性分なのもあるんだけどね

セキグチ:なるほろ。それがどうだったっていう結果みたいなことよりも、確かめるために動くっていう行為自体が、かんちゃんの中でだいじな感覚だってことがわかったって感じかな?

かん:そうかも!
それでいうとね、今また別件で好きなものに近づくために東京に出てきたわけなんだけれども…(笑)

セキグチ:そうね(笑)
実際近づいてみてどうだった?現在進行形だけれども

かん:すごく充実してたよ

セキグチ:もう過去形!

かん:うん。やっぱり最初は全部が新鮮だったし、必死というかがむしゃらというか…。好きな場所だからね。でもやっぱりたくさん繰り返したり慣れてくると課題が見えてきたり、それを自分の力でよくしていきたいって思ってても求められてないのかな?とかね。ぽっと出の自分が出しゃばって、今までの伝統というかやり方をかき乱すのも違うのかな、とかね。

セキグチ:そっか~。むつかしいね

かん:そうね。でもすごくいい経験ができたよ。さっきの話と似るんだけど、ここに自分が来たいと思って動けたことがすごくよかったなって。それに付随して新しいことをしたり発見がたくさんあったりして、心がもうすごく動いたよ。いろんな方向に。

セキグチ:そうだったのね。やっぱり結果だけになにか発見があったりするわけじゃなくて、すべてのことがフックになってるというか、伏線回収の可能性を秘めてるよなぁ

かん:そうね!ここにつながってくるんだ!っていうね。
こないだ近所のちっさい川を辿ったらどこに行きつくんだろうと思って辿ってみたときもね、最後は工事中の行き止まりとテトラポッドにたどり着いたんだけど、Uターンして戻ったら今までずっとバスで行ってた駅の近くに着いて、わ!これからはお散歩ついでにこの駅まで買い物に来れるじゃん!って発見があったよ

セキグチ:おお!思ったより近いところに駅があることを実際に歩いたことで発見したんだね

かん:うん!バスと徒歩の道は必ずしも全部同じとは限らないもんね。この駅に行くにはこの道を通らなきゃっていう思い込みも剝がしてもらったような体験だったな

セキグチ:そうだね。事前に情報が入ってることで可能性、というか選択肢が頭ん中からなくなるみたいなこともあるもんね

かん:たしかに。それとは少し違うかもなんだけど、スタバのフラペチーノの話もしていい??

セキグチ:川からフラペチーノへ…(笑) 聞かせておくれ

かん:ハロウィンの時期にさ、出てた限定のさ、

セキグチ:真っ黒のやつ?

かん:そう!それを飲んだ時の話なんだけど。事前にインスタで情報を見てたのね。真っ黒だな~とか、味は確かかぼちゃプリンだったかな?そういうの一通り見て、妹とも飲みたいねって話してて

セキグチ:妹さんは東京にいるの?

かん:ううん。地元にいるよ。でもリモートでテレビ電話つないで一緒に飲もうよとか言ってて。

セキグチ:なるほろね

かん:そいで、お店まで行ったんだよね。レジ並んで、注文して、受け取って、店出たとこの道で写真撮って、飲みながら家に向かってたんだけど。

セキグチ:うんうん

かん:5分くらいで飲み切っちゃって。

セキグチ:はや~い。どうだったの?感想は

かん:なんかね、甘かった。そんで冷たくて、クリームと混ざって灰色になって。妹に飲んだよって写真と一緒に送って。

セキグチ:うん。

かん:なんかね、寂しかったんだよね。

セキグチ:ほう。それはどうして?

かん:自分の中で、フラペチーノって特別だったから。高校生のときとか、次の新作これらしいよ!って友達と盛り上がって、飲み行こう!って帰りとかにさ、寒くてもつめたいつめたい!って言いながら手に持って歩いてさ。お店の黒板に描かれたかわいい絵とか、お金ないから!ってガラスケースのドーナツとかワッフルとか眺めてあこがれてたなとか、注文ドキドキしたりカップに描いてもらった絵が嬉しくて友達と並べてたくさん写真撮ったりとか

セキグチ:そっか。その時がたのしかったんだね

かん:うん。なんか自分にとってのフラペチーノっていうか、スタバってそういうワクワクの体験ができる場所だったんだなって。ただひとりでフラペチーノを買い物したり飲んだりっていうのは重要じゃなかったのかなって。

セキグチ:ワクワクがメインというか、フラペチーノっていうワクワクイベントだったわけだね

かん:そうだね。だから今回事前にフラペチーノの情報をたくさん調べていったから、黒板とかポスターとか見たっけ?素通りしたんじゃないかな?とか、ちゃんと味わって飲めてたっけ?とかも思った。あと妹と事前のワクワクは共有してたけど、実際飲むときにひとりだとただのお買い物というか飲料摂取の時間になったというか…

セキグチ:お店で飲んだら違ったのかね?

かん:う~ん。でも一個あるのが、自分は飲み物がカップとかに入ってるとさっさと飲み干さなきゃ!っていう衝動に駆られるんだよね。待てないというか、絶え間なく飲んでしまう

セキグチ:おお

かん:友達とか誰か一緒にいると会話があるから、自然とゆっくり飲めるんだけど、ひとりのときは止めるものがないから手に持ってたのがなくなるまでひたすら飲んじゃうんだよね

セキグチ:そうなんだね。それもあって早く飲み切っちゃってあっけなさが加速したのかもね

かん:そうだね~。固形物だと割とゆっくり食べられる気がする。

セキグチ:それはなにか理由がわかったりしてるの?

かん:ん~。明確なものはないと思うんだけど、なんだろうな…。
さかいめ とかかな

セキグチ:境目?

かん:うん。さっきの川もそうだけど、液体って境目がないからどこまで?なにがどうなって?って追い続けたくなるっていうか。

セキグチ:ほう。

かん:固形物はひとつのかたまりな訳じゃん。もうそれで完結しているというか。だから追いたくなる欲みたいなのが抑えられる気がする

セキグチ:つまりこれは探究心とか好奇心の話?

かん:そうかも!(笑)なんの話だったっけか!(笑)フラペチーノか!

セキグチ:(笑) いったんまとめると、フラペチーノはかんちゃんにとって飲み物ではなくて、誰かと時間とかワクワクを共有するイベントだったってことだね。あと何で飲み物をひたすら飲んじゃうかは、境目がないからなんだね。固形物だったらひとつとか一口大っていう仕切りのあるものだから口に入れて咀嚼して飲み込んで一息つけるタイミングがあるけど、液体はそれがないからあったらあっただけ追い続けちゃうっていうことなんだね。

かん:おっしゃる通りです。言語化してくれてありがとう

セキグチ:へへへ!ついでに全部のはなしに共通してることなんだけど、どれも始まりはきになる!って感じで、実際近づいてみて体験して、考えるってことをしてるよね。いろいろ関連付けて考えてることも多いよね。

かん:うん。なんか全部つながってんのかなって。あの時のあれがここに!?っていうことがあると楽しいからいちいちつなげて考えたくなるっていうのもあるんだけどね。出口とかゴールとかわかんないまま意味わかんないぞこれ大丈夫か!!って必死にがむしゃらにやってた時のことほど、後になってここにきてこれか!!ってなるのが面白くて。(笑)盛大な前振りというか。

セキグチ:そうなのね!というかそれにも具体的なエピソードがありそうだね。

かん:うん!(笑)また今度話すね!

セキグチ:うん!

かん:セキグチさんきいてくれてありがとう

セキグチ:へへ~。人間ておもしろいね!








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