″続ける″ことで【 損 】をする
『ここまでやったんだからやめられない』
『これだけ集めたのに』
『せっかく持ってるんだから』
といった理由から『 辞められない 』
といった経験ってありませんか??
実はこれ『 戦略的 』にこういう心理にさせられている、
という事をご存知でしたか??
今回はこういった『 心理に陥らせる 』、
【 サンクコストバイアス 】
について解説していきます。
1.サンクコストバイアスとは??
サンクコストバイアスとは、
別名『 埋没費用 』と呼ばれ、
端的に説明すると、
『 回収できなくなった投資費用 』
のことです。
例えば、『食べ放題』に行った際、
『お腹いっぱいだけど元取らないと!!』
となったことはありませんか??
『食べ放題』とは、『定額料金』のサービスです。
少し食べても、たくさん食べても一定の料金ですが、
どうしても食べ過ぎてしまいますよね。
これは本来の意思決定が『サンクコスト』の影響を受けた例です。
このように、
『既にかかっていて、取り返せない費用』のことを、
『サンクコスト』と呼びます。
2.ビジネスに応用
この『サンクコスト』は戦略的に応用できます。
『 有料メルマガの発行 』
有料メルマガを登録すると、
そのサービスを利用しても、しなくても、
料金は発生します。
しかし、『有料』とすることで、
『せっかくお金払ってるなら…』
と顧客を囲い込むことができます。
『分割配信のコンテンツ』
導入⇒説明⇒本題
といった形で『分割』で配信する事で、
『ココまで見たのだから最後まで見よう!』
という気持ちにさせます。
これは『時間のサンクコストを利用したコンテンツ』です。
こういった『サンクコスト』を利用した配信は、
顧客の『もったいない』という感情を利用し、
継続した顧客を掴むことができます。
一方で、自分自身が消費者の立場になったとき、
この『サンクコスト』は気を付けなければいけません。
3.サンクコストの罠に陥らない為に
この『サンクコスト』というバイアスは、
色々な所で起こり得るモノです。
『ラーメン屋での行列』
『株式投資での損切り』
『パチンコでの追加投資』
など、日常の中で罠に陥ってしまいやすいです。
では、その対策はどうすればいいでしょう??
『撤退ラインを定める』
ということが大切です。
『ラーメン屋での行列』の場合、
30分並んで入れなかったら隣のご飯屋さんに行く
というルールを作っておく。
『株式投資での損切り』の場合、
損益が+●円、-●円の時に必ず引き上げる
というルールを作っておく。
『パチンコでの追加投資』の場合、
今日の娯楽費は●円まで
とあらかじめルールを作っておく。
といった対応をし、
そのルールを必ず実施できるように設定しておく。
例:株式投資はツールを使う、パチンコではお金を持っていかない等
4.最後に
『 サンクコストバイアス 』を利用することで、
固定の顧客獲得を狙うことが出来る効果があるという一方、
自分自身が『 サンクコストバイアス 』に陥らないという事が大切です。
それぞれの価値観がある中で、
一概に”損である”とは言い切れませんが、
経済学的には『合理的でない』と言えます。
時には『 損切り 』をすることも必要です。
『もったいない』
『せっかく』
と思ったら一度この『 サンクコスト 』を思い出してみて下さい。
『 サンクコストバイアス 』をはじめ、
『経済学』&『心理学』を研究している分野を
【 行動経済学 】と言います。
面白そうだな~と思ったら、
この本はオススメです。
今回紹介した『 サンクコスト 』はじめ、
有名な『 プロスペクト理論 』、
『 ピーク・エンドの法則 』
『 ハロー効果 』
など、知っておいて役に立つ情報が多数です。
今なら【 Audible 】で1冊無料で『 音声読書 』も可能です。