アナザースカイ旅行(後編)
前回までのあらすじ。
【前編】
第二の故郷である京都に訪れた僕は強烈な腹痛に襲われインバウンドの脅威を知りサプライズで知り合いの美容室に行ってローランドになって傘を持たずに京都の街に消えていったのであった。
【中編】
サプライズで同期に会いに行って細目で睨まれてニット帽をそっと置いてダッシュで並河に行ってマイホで涙を浮かべてサクッと5000円負けて死体蹴りをされた。
終わる終わる詐欺をしていますが流石に今週で終わらせます。
お待ちかねの後編、スタートです。
死体蹴りをされた後、パチンコ屋を出た。
ここからは先輩とよく行っていた並河の居酒屋を巡ることに。
歩きながら先輩と、今日はクローズの話しは禁止という誓いをたてた。
先輩と漫画クローズの話しをすると、次の日仕事が早いのにも関わらず、気付けば朝方まで飲んでいるということがよくあったので、今日は我慢しようということになった。
並河の飲み屋街はほとんど変わっておらず、行きたい店が多すぎて、どの店に入ろうか悩みに悩んだ挙句、タコ焼き居酒屋に行くことにした。
ここは当時、先輩とよく行っていてとにかく店内がボロボロで汚いのだが、本当にとにかく安くて美味しかった。
生ビールが350円なのに、今まで飲んだどの生ビールよりもキンッキンに冷えていて、いつも舌が凍りそうだった。
店内に入ると、あの頃のままボロッボロで汚くて、5年前にタイムスリップしたかのようだった。
どれぐらい汚いかと言うと、以前ここにきたとき、唯一あるテーブル席にゴキブリがペチャンコになって死んでいたことがあった。
それぐらい汚さ上等な店なのだ。
そんな唯一あるテーブル席に今回も案内された。
親父さんもあの頃と変わらず元気そうで何より。
メニュー表を見ると、生ビールが350円のままで嬉しくなった。
どうやら並河はインバウンドの煽りを受けていないようだ。
とりあえず生ビールとタコ焼きを注文。
キンッキンのビールとアッツアツのタコ焼きで舌がオーバードーズしそうだった。
先輩と昔話に花を咲かせて盛り上がった。
まあほぼ当時の職場の愚痴と一緒に遠征したパチスロの話しばっかだったけど。
思えばこの居酒屋に1番最初に来たのもこの先輩とだった。
そこから足繁く通うようになった。
1番最初この店に来たとき、トイレから戻って来た先輩が「ここのトイレめっちゃおもろい」と言ってきた。
僕はウキウキでトイレに入ると、トイレの天井や壁全体に、色んな人の違反切符が貼られてあった。
スピード違反から信号無視まで、300枚ぐらい貼られていたと思う。
そのトイレには「違反切符があれば渡してください、トイレで供養します」と書かれた張り紙があったのだが、僕はずっとどういう意味だろう、水に流す?水で流す?みたいなことなのかな?と内心、疑問に思っていた。
その張り紙を見た先輩が後日、一時停止違反の切符を持って行ってたのを覚えている。
今回も久々にあの違反切符部屋が見れるのかと、ワクワクでトイレの扉を開けてみた。
すると、中はスタバのトイレぐらい綺麗で違反切符のかけらもなかった。
これがインバウンドの脅威かと思い、親父さんに事情を聞くと、コロナで店を閉めていたときに改装したとのこと。
ちょうど僕が京都からいなくなったタイミングで違反切符たちもこの世から消えていったということだ。
やっぱり変わらないものなんてないのだなと変な感傷に浸ってしまった。
ほどよく飲んで親父さんに挨拶をして店を出た。
次はよく行っていた居酒屋?スナック?に行くことに。
そこはおばちゃんひとりで切り盛りしており、常連さんも暖かくて手料理も美味しいし酒も濃くて1人でも飲みに行くぐらい本当によく行っていた。
そこにほぼ毎日来るおじちゃんがいるのだが、僕はその人のことを「仙人」と呼んで慕っていた。
仙人は今でも僕にLINEをくれて体調を気にかけてくれたり東京に来てからも定期的に連絡をとる間柄だった。
だが、もう5年も経っているしおばちゃんも仙人も覚えていないのではないか、というかまだお店はやっているのか、仙人はまだ通っているのか、心配性の僕はたくさんの不安が頭をよぎったが、とりあえず行ってみようということになりお店の前に到着した。
お店はやっているようだったが、心配性が故にもしかしたら居抜きで違う店になっているかもしれないという不安がよぎったが、意を決して扉を開けてみた。
すると、あの頃のまま何も変わっていないおばちゃんと仙人がそこにいた。
しかも僕が入るやいなや、すぐに気付いて声を上げてくれた。
感動しすぎて涙が吹き出そうだったが、僕は男の子なのでこらえた。
いま東京で活動していることや昔話に花を咲かせてたくさん飲んだ。
久々のおばちゃんの手料理はとても暖かく、実家に帰ってきたような安心感があった。
まだずっといたかったが、次も行かなければいけないところがあったので、1時間半ほど飲んで店を出た。
いつかテレビで顔を見せるからねという約束をして。
店を出たあと、当時ぼくが一番お世話になっていたスナックへ行った。
なんなら今回の京都旅行のメインと言っても過言ではないぐらいお世話になっていた。
そのスナックはママさんとその友達2人がメインで働いていたのだが、僕の誕生日にケーキで祝ってくれたり他の飲み屋にたくさん連れて行ってくれたりととにかくお世話になっていた。
だが、サプライズマンの僕はもちろん顔を出すことを伝えていない。
なので、僕のホームと言えど扉を開ける瞬間はとても緊張した。
中に入ると、見たことのない若い女の子が2人とよくお世話になっていたママさんとママさんの友達がいた。
ママさんと友達が奥の方で何やらゴニョゴニョ話していた。
すると、2人が近づいてきて「、、やっぱり慶士やーん!!何か似てる人いるなって話しててーん!!」とテンション爆上げで話しかけてくれた。
僕はご満悦の表情で「ただいま」と言った。
その時点で結構酔っていたのだが、久々の再会がもう楽しくて楽しくて酒が進み、あまり覚えていないのだがおそらく2時間ぐらい飲んでいたと思う。
もう店を閉めているのにも関わらず、僕たちの会話にずっと付き合ってくれた。
帰りはママさんの友達がお酒を飲んでなかったので、車で僕たちを送ってくれた。
僕は駅から歩いて25分ぐらいのビジネスホテルを予約していたのだが(インバウンドすぎてそのホテルしかとれなかった)、そこは地元ではおばけが出ることで有名で、まさか僕がここに泊まることになるとは当時は思ってもいなかった。
人生なにがあるかわからないことを教えられた。
深夜にチェックインを済ませ部屋に入ると、部活の合宿部屋かと思うぐらい超絶広かった。
30人は余裕で寝れるレベルの和室だったのだが、真ん中にポツンと1つ布団だけが敷かれてあった。
いやいやこわすぎるって、今からここで寝るん俺、しかもこれで8000円て正気の沙汰じゃないな。
押し入れを開けてみると、案の定30枚ぐらいの布団が敷き詰められてあった。
布団に入ると、案外すぐに入眠できてぐっすり眠れた。
そして朝起きて京都旅行の2日目。
この日はよく行っていた場末の雀荘でよくいっしょに麻雀をうっていたメンツで10時間ぐらい麻雀をしてコテンパンにやられてから前日の先輩と軽く飲みに行った。
そして朝起きて京都旅行3日目。
この日は例の先輩と朝から京都競馬場に行き、G1マイルチャンピオンシップで40万ぶち当ててから飲みに行った。
帰りは夜行バスで帰る予定だったが、40万ぶち当てたテンションで夜行バスを逃してしまい(目の前でバスが発車しやがった)駅前のネカフェに泊まって始発の新幹線で東京に戻ってきた。
はい、ということで京都旅行編のエッセイはこれにて終了です。
3編も長々とお付き合いいただきありがとうございました。
1泊目の内容が濃ゆすぎるのに2泊目3泊目が薄すぎてごめんなさい。
もう終わる終わる詐欺はしたくないので急ピッチで終わらせました。
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