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フランクフルトの空は透明


中村慶士、28歳ねずみ年、AB型の動物占いペガサス、このnoteにエッセイを毎週投稿しだしてからこれで68個目の投稿になる。

毎週日曜日にエッセイを投稿するという縛りをもうけ、毎週毎週ギリギリの戦いを繰り広げている。

別に作家でもないのに、別にエッセイストでもないのに、別にnoteでお金を稼いでいるわけでもないのに、なぜかこんなことをしてしまっている。

だが、68投稿目にしてついに、なんとついに、本当にとうとうついに、エッセイを書くことに行き詰まってしまった。

まじで何も書くことがないのだ。

というか、正直40投稿目ぐらいから行き詰まってはいたのだが、なんとか1年は続けようと、さながら締め切りに追われる漫画家のような気持ちで毎週がんばってきた。

1年という節目を超えたあとの景色をどうしても見てみたかったのだ。

そして無事、1年という節目を超えたのだが、特段きれいな景色を見れたというわけでもなく、特に何も変わらず毎日同じ景色を見ながら生活している。

なので、1年を超えたあたりで、もう毎週投稿をやめてもいいかなと思っていたところ、フォロワーさんの数が850人ぐらいだったので、せっかくなら1000人を超えるまでは続けようかなと思い、さながら鳥山明のような気持ちでがんばってきた。

1000人という節目を超えたあとの景色をどうしても見てみたかったのだ。

そしてついに、先日フォロワーさんの数が1000人を超えたのだが、まあもちろん特段きれいな景色なんてものは見れず、特に何も変わらず毎日同じ景色を見ながら生活している。
強いて言うなら1000人を超えたときに、お〜超えたなあ〜、と呑気に思ったぐらいだ。

毎週投稿する意味とはなんなのか、僕はなぜ毎週日曜日に締め切りをもうけているのか、これに意味なんてあるのか、深く深く考えてみた。

毎週投稿する意味、なんだ、何があるんだろう、、

、、うん、何もなかった。

毎週投稿をする意味なんて何もないのだ。

血まみれの腕組みの仁王立ちでもう一度言おう。

、、なにも!!なかった、、!!

だって、別に書きたいことがあれば書けばいいわけで、それが週に3回でも月に1回だったとしても、投稿するペースなんてなんでもいいはずで、毎週この日に決まって投稿する意味なんてものは今になってみれば何もないのだ。

このことをまわりの同期や友達に相談すると「いやここまで続けてきたんだからやり続けた方がいいよ、毎週楽しみに待ってくれている人がいるんだから」的なことを毎回言われるのだが、おそらく僕が毎週投稿をやめたとしても、悲しんだり困ったりする人はだれもおらず、へえ〜やめたんだなあ〜、と思うぐらいだと思う。

別にnoteをやめるわけではないので、ただ毎週日曜日に投稿するという縛りをやめるだけなので、やめた途端に投稿頻度が増える可能性だってあるし(たぶんないけど)、なんならそれに伴って閲覧数とかも増える可能性だってある。

なので、もう毎週投稿をやめようかなと、よくよく考えたら毎週3000文字ぐらいのエッセイを投稿するなんて馬鹿だろと、そんな時間あったら寝ろよと、思っていた矢先のこと。

僕のバイト先に大学生の男の子がいるのだが、その子がドイツへ留学に行くことになり、バイト先をやめることになった。

その子とは9個も年が離れているのに、音楽やお笑いなど、色々な趣味が合うのでバイト先では仲が良い方だった。
この僕のエッセイも毎週読んでくれていて、いつも楽しみにしていると言ってくれていた。

なので、その子と別れるのが悲しくて、繋がりがなくなるのが寂しくて、僕はその子に「ドイツに行ったら毎週写真を送ってよ、楽しみにしてるから」と何気なく言ってみた。

まあさりげなく言った一言なので、そんなこと忘れてるだろうと思っていると、先週その子から律儀に写真とメールが送られてきた。

「フランクフルト着きました。これから1週間に1回くらいで写真送ります!忘れないように頑張ります^_^」

なんて可愛いやつだ。
頭をこねくり回してやろうか。

送られてきた写真の空は、透き通った色をしていた。

こんな子が健気に毎週写真を送ってきてくれるなら僕も負けてられるかと、やっぱりエッセイを毎週投稿してやろうと、そういう結論に至った。

ちなみに学校では早速ドイツ語の授業が始まって、ドイツ語でガン詰めされて何もわからず帰ったとのこと。

僕だけではなくみんな色々な壁にぶち当たっているんだなと、今いる場所が離れていても、今を生きていることに変わりはない、そう思うと僕も頑張れる気がした。


なので、拙い文章ながらも引き続きエッセイを毎週投稿します、頑張ります。
長々と決意表明、失礼いたしました。

だがしかし、今週はまだ写真が送られてきていない。
早速か若造よ、早く写真をくれよ、俺が頑張るエネルギーをくれよ。

まああれか、ドイツやしなんか時差とかあるんかな、しょうがないんかな、日本より1週間が長いんかな、うん。


まあ兎にも角にも、9個下の男の子のおかげでなんとか今週も、なんとか一命をとりとめた僕なのであった。

来週になったらやっぱやめます前言撤回ですとか言い出すかもしれないけど。


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