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ケノハレの営業日誌(3) 8月9日 新刊の取り扱いをはじめました。

こんにちは。
現在岐阜県の郡上市でチャレンジショップ営業中の「ケノハレ」です。

これはもう、店主の好みの範囲でしかないのですが、選書をしていると、どうしてもエッセイと詩集と少しばかりのビジュアル本ばかりになってしまいます…。

正式オープンに間に合わないかなー、と半ば諦めていたのですが、なんと!3冊の入荷が間に合いました。まずはこの3冊をご紹介していきます。

『仕事本 わたしたちの緊急事態日記』(左右社、2020)

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新型コロナウイルス感染拡大ーーー前代未聞の事態を迎えたわたしたちの文学。“普通の毎日”が一変した2020年4月、ほかの人はどう過ごしていたんだろう。パン屋、ミニスーパー店員、専業主婦、タクシー運転手、介護士、留学生、馬の調教師、葬儀社スタッフ……コロナ禍で働く77人の日記アンソロジー!!!

緊急事態宣言が明け、都市部の書店をうろうろと歩き回っていた際に、とにかく目についた装丁の一冊がこの『仕事本』。出版までのスピード感に驚いたこと、バリエーションに富んだ、しかも豪華な著者ラインナップ。なかなか読み応えのある分厚さをしていますが、読みごこちの軽い日記形式なので、「あの時の自分」とくらべながら、少しずつ読んでみるのも面白いかな、と。 

清田隆之(桃山商事)『さよなら、俺たち』 (スタンド・ブックス、2020)

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俺たちはこのままでいいのか。
これからの時代私たちに必要なことは、甘えや油断、無知や加害者性など、自分の見たくない部分と向き合いながら、「俺たち」にさよならすることだ。

1200人を超える女性の恋愛相談に耳を傾けた結果、見えてきたのは男たちの幼稚で狡猾な姿だった。
恋バナ収集ユニット「桃山商事」代表として恋愛と性差の問題を発信してきた著者による、初の本格的ジェンダー・エッセイ集。
失恋、家事、性的同意、風俗、夫婦別姓、マンスプレイニングからコロナ離婚まで、様々なテーマに根づく男性問題を掘り下げていく。

ジェンダーを扱った本と言えば、LGBTQ当事者や、フェミニズムを謳った女性の著書や発信が圧倒的にが多い気がします。桃山商事…というと、うっすら記憶の片隅で、ずいぶんと昔から発信をしていたような気がする…とこの本が出版されたのを見てふと思い出しました。異性はおろか、他者を理解し、たがいを尊重して生きていくことは、とても難しいと感じる。がゆえに、いろんな視点からの意見を取り入れてかないと、と思うのです。

寺尾紗穂 『彗星の孤独』 (スタンド・ブックス、2018)

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私も父も彗星だったのかもしれない。暗い宇宙の中、それぞれの軌道を旅する涙もろい存在。ふたつの軌道はぐるっと回って、最後の最後でようやく少しだけ交わった。そんな気がした。――「二つの彗星」

「遠くて遠い」父、娘たちのぬくもり、もう会えない人と風景。日常を、世界を、愛おしく、 時には怒りにも似た決意を持って綴る。闇から明かりさす世界に向かう、光のような言葉。
亡くなった父親・寺尾次郎(字幕翻訳家、元シュガー・ベイブ)について書き、大きな反響を呼んだ「二つの彗星」をはじめ、新聞、雑誌、ウェブ、これ まで様々な媒体で書いた文章の他に、大幅に書き下ろしを追加。唯一無二の音楽家・文筆家による待望のエッセイ集。

昨年、2019年の10月に郡上八幡に公演に来てくださった寺尾紗穂さんのエッセイ集。郡上八幡の安養寺というお寺での公演だったこともあり、透明な声と佇まいは忘れがたくまぶたの裏に焼きついています。
ただ明るいだけでない、公演時の秋の風を思い起こさせるような、静かに、丁寧に言葉がつむがれる、詩的なエッセイです。


今週は3冊の入荷でしたが、来週の営業時には少部数ずつになりますが、たっぷりの新書タイトルが届く予定ですので、また改めて。







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