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人生における偶然の全てがここにある

A

Dアニメストアで配信されていたので速攻で見ました。1度なくなっていた配信が今になって復活してめちゃくちゃにアツイです。今敏シリーズはパプリカ、Perfect Blueに次いでの3作品目です。全作品とも中毒性が高く、完全に沼にハマっております。今回も例に漏れずに良い映画体験でした。

感想

ギンちゃん、ハナちゃん、ミユキ-。
新宿で暮らすホームレス3人組の前に、
意外なクリスマス・プレゼントがやってきた。
ゴミの山の中で生まれたばかりの赤ちゃんを発見したのだ。
勝手に“清子”と命名し、ゴッドファーザー(名づけ親)となった3人は、
雪ふる街を、親を探してさまよい歩く。
ウラ東京で、人生を生き抜くホームレスたちが、
急転する「運命」の中で出遭う<奇跡>とは。

東京ゴッドファーザーズ | ソニー・ピクチャーズ公式 より引用

この作品の面白さの源泉は人間ドラマに時折入り込む推理要素にあると感じる。ギンちゃん、ハナちゃん、ミユキの3人のそれぞれの出自が解き明かされながら自宅前の写真、なにかの鍵、スナックの名刺から真実へと近づく二段構えの構造が面白かった。3つのアイテムも1つずつ順に消化していくものではなく観ている側が裏切られるタイミングで連続で解決したりで工夫が凝らされてあった。他には作中に散りばめられた偶然であろう。清子に出会わなければ起こり得なかったであろう奇跡が余すことなく描かれており、それと同時に伏線回収もされつつであり完成度が高かった。

結末もあっさりした展開に見せかけてちゃんと裏切りがあって満足度高い。最後の逃走劇はちゃんとハラハラドキドキさせられた。落ちた清子を掴んだのは信じ続けていたハナちゃんだったのはお互いに救いがある結び方だったのではないかと感じる。

長い人生の偶然を90分に凝縮したような作品、自分も今後出会うであろう偶然に気づけるように感性をあげていくしかない。。。

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