のどの奥に太い骨が刺さったままだが、霜月美佳は良い奴。
D
周りの評判があまり芳しくない3期です。今までのキャラから大幅な変更もあってどうなるかなって不安の中で見進めました。中盤まではそこまで言われるほどじゃないしむしろ面白かったのですが終盤はなんだかなぁって感じです。周囲の評判を言い返せるほどの価値を見出せなかった自分の敗北です
感想
終盤のなんだかなぁの要因は登場人物のキャラに一貫性を感じないことにつきます。まずは、慎導灼と炯・ミハイル・イグナトフの監察官コンビ。最初は上層部の意向にばちばちに反抗する青臭い感じを出していたのですが、次第に上層部の方針の抜け道を考えていきながら自分たちの意向を通していくだいぶ大人な対応で切り抜けていく対応の変化のきっかけがどこにもない(ただ見落としてるだけかもしれない)。この自然な変化を2人の優秀さを表しているとしたら自分はあまり好みではない。それに監察官と執行官の関係性も腑に落ちない。廿六木と入江のアウトローのコンビは最初は新人監察官をいびる動きを見せていたのに回を追うごとに団結。最初はギクシャクしてたけど最終的には良い関係性になるのは定番っちゃ定番ですがなんかそう変化する根拠がここも弱い。挑発してきた弟を殴り返しただけで翻意されても弱い。全体的にキャラの掘り下げが浅い。全体を見終わった後にどんな人かを説明するのが難しいのが辛いところ。
慎導とイグナトフが揉めるきっかけが1番引っかかる。些細なことの方がきっかけっぽくて良いのではあるが。仕事をミスって監禁されて、他のメンバーが必死こいて救出した挙句に妻を巻き込んだからで殴るのはなしすぎる。同情よりがっつり引いてしまった。まずはありがとうであってほしい。シビュラの適性があーだこーだ以前の人としてどうなのかっていう問題。
慎導も自爆犯を目の前にドミネーターを向けた廿六木に対して急に怒り出したのもめちゃくちゃ違和感。硬派なイグナトフと軟派な慎導の対比を崩す意図がわからん。それに自爆犯が目の前におったらドミネーター向けるっしょ。この行動で怒り出したたら急に怖い。いつものほほんとしてる先輩の変なスイッチ入れてしまったらものすごく怒られた的の面食らった感。こういうのがあると観てる側としては萎える。
それとメンタルトレースはリアリティラインの点で反則技すぎる。共感性が高すぎるからその人の光景が再現される。ごめん、わからん。まじで。それで出た像を証拠としての信用性は果たしてあるのか?神のお告げと同レベル。グリーンウェルが出演してた?
ボロカスにこき下ろした中で良かった点としては霜月美佳。課長と霜月美佳の相性は抜群。2話のフレデリカに煽られてからの「可愛いわけあるかぁぁ!」のシーンがツボ。一課の中で1番楽しそう。結局、出世して周りは見えるようにはなってるけど元来の勝気の強さは変わってない辺りも最高。慎導とイグナトフが呼ばれてる時は基本的にぶち切れてるけどなんだかんだで収まってるところはまじでお母さん感。そんな感じな癖に新人歓迎会を参加するかどうかで会場前で悩むめんどくさい女性ムーヴをかますの笑ってしまった。結局霜月美佳は良い奴